私たち結婚しました (ページ23)

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第二話の裏側　⑨ ページ23

(★北人side)

え？何？どうかした？
そっとドアを開けるとスタッフさんから封筒を渡された。
中にあった指令は同じベッドで寝てくださいというもの。
え？大丈夫か？俺の理性！
横を見ると明らかに困惑して、固まっているAちゃん。
ここは男だし、余裕を見せないと！

「大丈夫。俺、寝相いい方だし、ベッド広かったから、端と端で寝ればさ。きついかもしれないけど。」

A「そ、そうですよね？う、うん。大丈夫です。」

少しだけ混乱気味に返事をするAちゃん。
やっぱそうだよね？なんか緊張ほぐれるものなかったかな？
あ、あれがあった！

「あ、そうだ！いい物持ってきてたんだった！」

ホームプラネタリムを持ってきてて良かった。

「俺の地元さ、すげー星がきれいで。だから、星を見るのが好きなんだ。誕生日にさ、陸さんがプレゼントしてくれて。一緒に見ようと思って持ってきてたんだった。」

A「私も星大好き。プラネタリムたまに行くよ。」

良かった〜。Aちゃんも星好きなんだ。
彼女と二人で星を見る。
ほんとは生のというか小林の星空が一番いいんだけど、いつも妄想してるシチュエーションだ。
また一つ叶ったよ！

二人で横になって、天井を眺める。
Aちゃんは本当に星が好きみたいで、これは何座であれは何座とか説明してくれる。
すごい目を輝かせて説明するから、星よりもつい顔を見つめてしまう。
俺に見つめられてることに気づかず、星のことを夢中で話すAちゃんを見ながら、ほんとに無邪気でかわいいなと思った。
俺よりも星詳しそうな彼女に星を語るのはどうかな？って思って、なんとなく星をつないだらこう見えない？って、そんな話をしたら、確かにって乗ってくれて、そこからは二人で勝手に星座作って楽しんだ。
そんな中、段々と声が眠たげになってきたAちゃん。
気がつくといつの間にか寝ていた。
寝顔も無邪気でかわいいな。つい見とれてしまった。

「おやすみ」

そっと髪をなでて電気を消した。

と、とはいえ、眠れないよ！
安心して眠ってくれてるのに、落ち着け、俺！
できるだけ端に寄って、反対側を向いて寝たけど、背中に全神経が集中している感じだ。
振り向きたくなる衝動とひたすら戦ってる。
こういう時は、そうだ！翔吾にラインしよう！

ライン「どうしよう。同じベッドにAちゃんいて、意識して眠れない」

翔吾ライン「北ちゃん、落ち着いて。頑張って(笑)明日も撮影だからちゃんと寝てな(笑)」