私たち結婚しました (ページ19)

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第二話の裏側　⑤ ページ19

(★北人side)

正直、あまり眠れてない。
ドアの向こうにいるAちゃんを意識してしまっている。
翔平たちが動画見てるのを横目で見てはいたけど、流行ってるんだね位しか見てなかった。今日初めて会って、めちゃくちゃかわいい！って。
同じ家にいるだけでも意識してしまうのに、もし同じベッドでとかなったら、俺、大丈夫か？って心配になる。
そんな想いが頭の中を巡ってると、いつの間にか朝になっていた。
とりあえず朝食作るか！

ちょうどあと少しで作り終わる頃、Aちゃんが起きてきた。おはようって言葉と朝食見てありがとうの一言。それだけなのに、ものすごく心が温かくなった。
なんか今日は良い一日になりそう！そんな気までしてくる。

朝食食べながら今日の予定などを話してたら、封筒が届けられた。

「二人で何かおそろいの物を買いに行ってください」

中にはおそろの物を買う指令があった。

A「楽しそう。こういうのって、やっぱりマグカップとか定番ですよね？彼氏とおそろいのって憧れだったんです。あ、今は旦那様か(笑)」

めちゃくちゃ嬉しそうなAちゃん。ほんとかわいいな。

どこにしようかと思ったけど、あいにく午後から仕事。
でも、少しでもゆっくり買い物とかしたくて、中目黒にしてもらった。
身バレしない？ってすごく心配されたけど、いつも意外に気づかれてないし、もしバレても番組企画だし、いい宣伝になるだろうし。スタッフも撮影で同行してるから大丈夫。
ただ、それよりホームグラウンドなのに、下手な店セレクトしたら幻滅されそうだよな？って、そっちが心配だった。
散歩して色々チェックしたりしてる中で、特に良さげに感じてた店の中から、さらにネット情報も交えて絞り込んだ。

連れて行ったお店は中に入るのは初めてだったけど、おしゃれな雑貨も沢山あって、良さげだった。
Aちゃんがまっすぐどこかに向かってる。ふと見ると、その先はマグカップコーナー。マグカップ憧れって言ってたもんな。よっぽど気に入ったのか？迷うことなく手にとって、これ良くないですか？って聞いてきた。
正直、もっと一緒にゆっくり見ながら決めたかったけど、目をキラキラ輝かせながら聞いてくるのを見ると、もうそれにしよう！って気になってしまった。
ただ、色は数色あるから、それだけは二人で色々話しながら決めたいなって思って、わざと即決せずにどれがいいと思う？って、わざと決めかねたふりをしてた。