私たち結婚しました (ページ2)

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収録前 ① ページ2

(★Aside)

マネ「今度、恋愛バラエティ番組に出てもらうことになったから。もう引き受けてきたから。」

「え？恋愛絡みは二度と引き受けないでって言ったじゃない！出たくないし、断ってよ！」

マネ「いつまでそう言ってるのよ？もう3年よ！あなたが恋愛関係の撮影を封印したのは。」

私はかつて高校生恋愛バラエティ番組で注目されてアイドルとしての道が開けた。

そこで、めちゃくちゃアピールされて、押される形で気がつくと好きになってて、カップルになった。

でも、相手は売名目的だったのかわからないけど、カップルになった途端に態度が急変した。

その人が私にとって初彼氏。
私はどんな日々が待ってるのか？
カップルになれた日、ワクワクしてた。
でも、交換したラインは、私からの一方通行。
え？既読スルー？どういうこと？ってなって、会いに行くと、なぜか他の女の子と歩いてた。
詰め寄ると、事務所の意向で参加しただけって。
それなら私をこんなに好きにさせないでよ！と深く傷ついた。

そんな私を救ったのがアイドルとしてのデビュー話だ。
それからは活動に夢中で恋愛なんて必要ないって思ってた。
アイドルと平行してモデルとしての仕事ももらえて個人的には充実していた。

でも、そのアイドル活動は、グループとしてそこまで売れなかったこともあって解散となった。

私は歌のうまさを評価されてたし、作詞や作曲もたまにしてたから、事務所からソロとして売り出してもらえることになった。
ただ、売り出すにはもっと話題が必要。
そして、引き受けたあの仕事。
私はそこで二度目の恋の傷を負った。

もう二度と恋愛バラエティ番組なんて出ない！

そう心に誓った。
なのに、なんで？

無理やり押し付けられた資料に目を通す。
相手はthe rampageの吉野北人さん。
あ、知ってる。
すごくかわいくてお茶目だって、モデル仲間で話題になってる人だ。
きっと周りに話したら、ものすごくうらやましがられる相手だよね？
そんな相手と仕事ではあるけど、疑似結婚生活。
正直、私もみんなと話題にしながら、ほんとかわいいなとか素敵だなとは思ってはいた人。

押しに弱かったり、すぐ惚れっぽくて、そしてまっすぐになりすぎて、すぐ傷ついてしまう自分の弱さ。
こんな自分と向き合いたくなかった。
だから、二度としたくなかった。

これからの日々に私は不安しかなかった。