砂のお城 ページ9
夜はみんなで花火をしようとエマが提案した。
みんなで花火を楽しむ中、慎がAを誘った。
慎「あの、Aさん。ちょっと二人でお話しませんか？」
慎「砂つくのも嫌と思うので、良かったら、この上に座ってください。」
バッグからタオルを取り出して引く慎。ありがとうと座るA。
慎「さっき、海青さんとは何してたんですか？」
A「散歩しながら色々話してた。やっと全員と話せたな〜って感じ。慎くんはみんなと話せた？」
慎「そうですね〜。はい。Aさんは今気になってる人いますか？俺は今、一人います。」
まっすぐ目を見て伝える慎にドキッとするA。
A「気になってるのは２人かな。なんかそんな見つめられると照れるんだけど。」
慎「好きな人見つめたくなるのは当たり前ですから。」
A「え？好きな人って？だってまだ会ったばかりだよ？」
慎「時間なんて関係ないです。俺が気になってるのはAさんです。俺の気持ち知ってて欲しくて、早いかなと思いながら伝えました。あの、気になってる一人に俺、入ってます？」
A「うん。入ってるよ。なんか照れるね。でも、慎くんの気持ち嬉しい。うわ、なんか恥ずかしくなってきた！あ！ね、一緒にさ、砂のお城作ろうよ！」
二人で笑い合いながら作っていく。
どっちも器用で得意なので、すごいクオリティーのお城が出来上がりつつあった。
あとは、ゲートを作るために両側から掘るだけの状態。
掘り進めると、手と手がぶつかった。そっと手を握る慎。
二人は見つめ合ったまま固まっていた。
慎「あ、すみません。つい。指先ふれた瞬間握りたくなって。」
A「いや、嫌じゃなかったよ。ただびっくりしただけ。でも、嬉しかったかも？」
顔を赤くしながら言うA。
A「ね、改めて手をつないでいい？」
二人は手をつないで砂浜を歩いた。
二人が作った砂のお城は、波にさらわれて、崩れていった。
それは明日からの二人を予感するようなものだった。
★スタジオ
池田「え？あのナレーションなんですか？どういうこと？」
壱馬「二人、めっちゃいい感じでしたよね？」
工藤「そうなんです！それが恋ステなんです！」
ゆいP「それにしても翔平。紗夏ちゃんに押されてますね。あれ、絶対に押しに弱いパターンですよ。」
工藤「防御力ゼロっぽいですからね(笑)」
壱馬「翔平がモテてるのちょっと嬉しいですね。今度こそカップルなってほしい。」
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作者名：HAL | 作成日時：2022年12月14日 13時
