ミス・サイゴン ページ13
ベルリンとLAの往復約12時間。その時間だけが私の休憩時間なのではないか？という位、私は多忙を極めてはいた。でも、どうしてもオーディションを受けてみたかった。自分の実力がアメリカでも通じるか知るためのチャンスだから。史帆さんは、これ以上は体壊すよ？って止めたけど、私はあきらめたくなかった。
結果はなんと合格！キム役を勝ち取ることができた！嬉しかった。自信につながった。
撮影は、半年後、ベトナムにて行うとのこと。それまでに各自台本などをもとに練習しててくださいとのことだった。半年後といえば、ちょうど旅するドイツ語の撮影も終わる時期だ。映画に専念できる！
キムという女性を演じるのは正直難しかった。一人の人を純粋に一途に愛するところは共感するけど、どうしてもラストが理解できなかった。私はそんな愛し方できない。愛する息子をアメリカに行かせるために死を選ぶなんて。だけど、理解できず迷ってていいのだと監督は言ってくれた。そういう迷いや葛藤がキムという女性の中にもあるのだからと。それを表現するシーンをラスト追加し、なぜ彼女が死を選んだのかを特に焦点当てる形に変更になった。このことで作品はより深いものとなった気がした。
あと抵抗あったのは、売春婦役ということで濡れ場があったこと。実際にするわけではないけど、脱がないといけないし、肌は合わせるわけだし、いっちゃんに申し訳なくて、終わった後、いっちゃんに浄化して欲しかったけど、日本とベトナムじゃ離れてて無理で、正直つらかった。でも、女優をするということはこういうこともあるって覚悟を持つことだ。でも、どうしてもつらくていっちゃんとの電話で泣いてしまった。いっちゃんも複雑な顔はしたけど、仕事だから仕方ないと。でも、会いに行くからそれまで待っててと。ベトナムと日本の移動は6時間もかかる。それなのに会いに行くからって言ってくれた気持ちが嬉しかった。そして、本当に会いに来てくれた。オフ日を利用したほんのわずかな滞在だったけど、会って沢山沢山愛をくれた。そのわずかな時間が愛しくて。そして、私の心と体を浄化してくれた。その時、思った。私にはいっちゃん以外の人は考えられないと。もう海外での仕事は減らして、日本で側にいたいと。
でも、まだそれは叶わなかった。せっかくドイツでの仕事は終わったのに、別の作品のオファーがきて、LA滞在が決まったのだ。
一気に書くために11月後半に飛んだけど、また時を戻さないとね。
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らら - 確かに!最年少チームは､あんまり出て来なかったですね楽しみです! (2021年7月28日 0時) (
レス) id: c287c87241 (このIDを非表示/違反報告)
HAL(プロフ) - 今回、先までプロット作って書いてみて、すごくやりやすかったので、次作もと今骨組み作ってます。まこっちゃん中心の最年少組がメインになるかも？です。sarahであまり取り上げれなかったので。 (2021年7月27日 23時) (レス) id: d8bc379b6c (このIDを非表示/違反報告)
HAL(プロフ) - ららさん、ありがとうございました。めげそうな時に応援コメントいただいて、なんとか書き上げられました。 (2021年7月27日 23時) (レス) id: d8bc379b6c (このIDを非表示/違反報告)
らら - 次回も楽しみにしてます!これからも読み続けます! (2021年7月27日 22時) (レス) id: c287c87241 (このIDを非表示/違反報告)
らら - 初めてこんなに長いお話を飽き性な私が最後まで読みきれました! (2021年7月27日 22時) (レス) id: c287c87241 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：HAL | 作成日時：2021年7月13日 7時
