分岐�� ページ46
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??「…………酷い有り様だな」
鶴丸「！鶯、丸………」
鶯丸「まあ、お互い様………か」
そこへやって来たのは鶯丸。
鶯丸は病人服を着ており、おぼつかない足取りで
鶴丸のいるベットまでやって来る。
七緒「鶯丸、君も無理しては駄目だ。
君は一昨日目覚めたばかりだろう」
鶯丸「これでもだいぶ回復はしたんだがな」
鶴丸「………鶯、丸」
鶯丸「七緒、席を外してくれないか」
七緒「………分かったよ」
鶯丸は七緒と入れ違いに頼み込む。
七緒は少し考える素振りを見せ、
その願いを聞き入れ、静かにその場を離れた。
しばらくの沈黙が続く。
先に口を開いたのは鶯丸だった。
鶯丸「………俺達よりも先に死したからか、
燭台切、大俱利伽羅、山姥切、長谷部は
一応俺達よりも先に目覚めた。
だが神隠しされ、
幽世に居た時の記憶は無いらしい」
鶴丸「！………皆、無事だったか」
鶯丸「各々後遺症はあるらしいがな。
ちなみに俺は今、右目が見えていない」
鶴丸「右目………か。
俺は………そうだな。付喪神ですら無くなったな。
“鶴丸国永”と言う妖魔に近い存在になった。
しかも、ほぼ誰にも認識されないくらい、
神気も弱い。霊力がある人間でも
かろうじて認識されている程度。
七緒くらい強い者でなきゃ、姿は見えないだろう。
きみが俺が見えているのは、
きみと同じ境遇にあったからだろうな」
鶯丸「………これからどうなるんだろうな。
主が居ない世界で」
鶴丸「…………」
そして、またしばらくの沈黙が続いた。
無事に生還をしたものの、
鶴丸は七緒から聞いた今後の自分の処遇について
考えていた。
被害者とはいえ、祟り神に体を奪われ、
各地の事件に関わった自分。
七緒のおかげでこうして戻ったものの、
七緒はそれで審神者を剥奪され、
現在彼は政府内にて謹慎中である。
鶴丸「主は居ない。仲間も俺が折った。
償わなければならない。
奪った分だけ………俺が出来る事をするだけだ」
鶯丸「…………」
鶴丸「ひとまずは七緒の力にはなろうと思っている。
だから、鶯丸。
俺が償い切るまで………付き合ってくれないか。
俺を許すな───」
鶯丸「………いいだろう。
もしもお前が進む事を放棄した時、
俺が、お前を折ってやるさ。安心しろ」
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作者名：冷泉 雪桜
| 作成日時：2021年4月20日 14時
