肆佰拾漆 ページ20
大俱利伽羅side
ここで立ちどまる訳にはいかない。
薄れゆく知性のなかで、
それだけが思考を支はいしていた。
つる、まるを。他の連ちゅうも。
ここで………しなせる訳には。
燭台「ﾊｧﾊｧ………ｯ、」
鶯丸「燭台切っ」
燭台「………大丈夫、まだ……僕は」
ミツタダはもう戦エない。
知っている。こいつは、殿となってここに残るきだ。
そうイう刀であると、オレは知っている。
倶利「(オレ、も。ゲンカイが近い、な)」
鶴丸「光坊！」
長谷「ｯ、予想よりも数が多すぎる……！」
マモノがつぎつぎとオソッテ来る。
誰かがのこらナければならない。
分かっている。
だからミツタダは、ココニ残るハズ。
…………ナラ、俺ハ。
ミツタダを守ルタメニ残ロウ。
倶利「グ、ヴゥッ！」
鶯丸「！大俱利伽羅？」
倶利「………ミ"、タ………ダ」
燭台「……え？」
倶利「(オレ、モ。ノコル………！
シンガリハ、オレガ)」
燭台「…………！待って……待って倶利伽羅！！！
何をする気！？駄目だ、君もっ！！」
倶利「(タタカウナラバ、トマルナ。
タタカッテ、シネ！)」
燭台「約束はどうするの！
話が違うじゃないか！！
やめてくれ！僕は君まで失ったら！！」
倶利「(オマエガ………
キメタミチヲ、生キロ)」
オレハ大俱利伽羅デハナイ。
ダガ、オレトシテイキルコトハ、デキル。
タタカッテシヌ。オレガキメタミチ。
オレハ、オレトシテイキヌク。
伽羅《戦え───》
倶利「(タタカウ……)」
伽羅《───守れ》
倶利「マモル………！」
伽羅《お前として生きろ───！》
【闘争本能、発動】
“獣と化しても”
“俺の意志は。俺の誇りは”
“決して”───！
大俱利伽羅side〜end〜
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作者名：冷泉 雪桜
| 作成日時：2021年4月20日 14時
