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切国「話は大体分かったが………
あんた、いつも何かしらと関わりを持つな」
『私からはしてませんよ。
いつもあちらから一方的に………』
ｵﾙｺﾞｰﾙ《うちは名もなきただのオルゴール。
この人間の霊力に憑かなければ
話せない、実態を持たないような力のない付喪神。
そんなうちが付喪神の中でも強い力を有してる
お刀様に会えるなんて、嬉しく思います》
切国「(関西弁………)」
隠しても仕方ない。
私は素直に切国さんに事の事情を話した。
切国さんは少し戸惑いながらも、
私がよくこんな感じに妖魔やら神やらに
絡まれやすいと悟ったように、
ほんの少しだけ同情したように私に語る。
そんな切国さんに対して、
オルゴールは急にしおらしくなった。
付喪神の世界では神の末席とは言え、
付喪神のくくりの中では刀剣は力が強いらしい。
………そう言えば赤神さんも言っていたな。
日本には数多くの骨董品はあるが、
固定の名がある物に宿る付喪神は
力をつける、と。
名を創造主の人間から授かる事で、
言霊となりて、付喪神は力を得るらしい。
そうした信仰が最も強めたのが刀剣の付喪神。
だから【刀剣乱舞計画】では
刀剣男士が使用されたのだと。
『………私の時と対応違くない？』
ｵﾙｺﾞｰﾙ《お刀様はうちら付喪神の中でも
高貴な方々なんよ。
人間は人間。格が違います。ンべー》
『性格悪っ………ﾊｧ､付喪神として目覚めたのが
最近なのは本当みたいだね………』
ｵﾙｺﾞｰﾙ《！なんやうちが子供って言いたいん！？
貴様よりも長く生きとるよっ！！》
『そう言うムキになる所だよ………
月日では年上かもだけど、
付喪神歴は0歳でしょ、君』
切国「お前達、少し落ち着け」
『………何かすみません』
切国「いや、慣れてる。俺も付き合おう」
『ありがとうございます』
言動は幼女のそれである。
オルゴールは心底私を恨めしそうに
キーキー鳴いていた。
まあ、我儘言い放題の箱入り娘みたいなものかな。
付喪神になる位の年月は経ってるくらいだし、
私よりも年上だと思うけど、
年下の子供を見ている気分だ。
………短刀の子たちの方がまだ落ち着きはある。
『そう慌てなくてもちゃんと付き合うよ………
(憑かれたままだと凄い疲れちゃうし)
君が何をしたいのかちゃんと説明して』
ｵﾙｺﾞｰﾙ《む………》
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作者名：冷泉 雪桜
| 作成日時：2021年2月27日 11時
