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†終幕† ページ1
長谷部side
崩落する世界。
記憶にない自分が、幾度もこの経験を
していたのかと思うと悪寒がした。
世界が朽ちていく。
これがあの神の力だと言うのか。
同じように滅びと再生を繰り返すだけの世界。
…………自分が侵した罪が、
どれほど重いものかを………改めて知った。
もう、どうする事も、出来ないのか。
長谷「(…………いいや)」
いいや。まだ終われない。
まだ、彼らに………意味を示す事が出来ていない。
約束された滅びだと言うのならば。
最後まで足掻いてみせよう。
わずかに希望があるなら…………
それにこの身を捧げよう。
長谷「俺達は間違いだらけだった。
互いの過ちにも気付ける事も出来なかった」
それでも、今はそれを正す事ができた。
自分を見いだせた。取り戻せた。
最期は………自分が望むままに。
長谷「お前の背には、俺が居る。
例えお前が忘れていようとも、
俺が覚えている。
お前が行く道なら、俺もまた行こう。
俺は、お前の背を………何処までも追ってやる」
互いの存在を確かめあった。
いつも傍にお前がいた。
付き合ってやろう。
世界の終わりに。
お前の終わりに。
パキン………
鈴が割れる音がした。
長谷部side〜end〜
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作者名：冷泉 雪桜
| 作成日時：2020年10月29日 14時
