佰陸拾陸 ページ7
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青空「先生!夏田先生!!
無事に初期刀さんをお迎えできました!
ついでに初陣も大成功です!」
それからしばらくして、夏田君の助力もあって
青空君はメキメキ力をつけていった。
今にして思えば、彼女は逸材とも言っても
過言じゃない程の人材だったように思える。
流石、政府の推薦で選ばれただけはあった。
彼女は初期刀を顕現して、
どの審神者も初陣では上手くいかなかったり
する事が大半らしいけど、
青空君は初陣で大勝利を収めた程、
審神者に適した才能を持っていると、
うちの本丸を担当している役人君がそう言っていた。
鯰尾「凄いじゃないですかー!」
和泉「へー、初陣で成功たぁやるじゃねぇか」
後藤「青空の戦記、もっと聞かせてくれよっ!!」
獅子「あ、俺も聞きてぇ!!」
燭台「凄いなぁ青空君。
君の教えが上手かったのかな、主」
夏田「…………」
燭台「?主……?」
夏田「…………そ、う……だね。
もっと、頑張れば……役立てれる、よね」
燭台「え?」
夏田「頑張れば………頑張ればきっと……」
そして………青空君の初陣以来、主は……
変わったような気がする。
その変化に、気づいてあげれたら。
あんな事にはならなかった、のかな。
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燭台「主………そろそろ休もう?体に悪いよ」
夏田「…………」
主は自室に籠もるようになって、
朝から晩まで仕事に取り組んでいた。
勿論、皆心配してるし、流石に食事時になっても
一緒に食べる事がなくなってしまったから、
近侍だった僕は主を支えるように
努めていたんだけど……
燭台「君、この頃あまり食べてないだろう?
君は頑張っていたから、
仕事も切羽詰まってない筈だよ?
だから、休もう?」
襖越しにそう語りかけても、
彼女は“大丈夫”の一点張り。
顔もあまりにも見せないから、
今、彼女がどんな顔をしているのか分からない。
燭台「どうして………そこまで、
頑張るんだい……?」
夏田「………昼、青空が、来た」
燭台「青空君が?」
夏田「心配してるって。
それから、楽しそうに………
今日起きた事、話してくる」
燭台「………」
夏田「皆………青空の方へ、行ってしまう。
だから、頑張るの…………
頑張れば、皆見テ………くれる。
アイして、くれる。
だから、頑張る。役に、立つ………ように」
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作者名:冷泉 雪桜 | 作成日時:2020年9月29日 18時