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佰捌拾捌 ページ29































この世界は私が作り出した
罪人を裁くための世界。



………とは表向きそう言う事にはしてますが、
実際は私の箱庭。

何度も壊し、何度も再生させ、
幾つも幾つも、罪人の観察をしてきた。






しかし、ふとある日考えついたのが
“神”の罪は誰が裁くのか、と言う事でした。


神には善悪の概念はない。
神を裁く者が居なければ、神の行いは絶対。
故に神は何をしても許される。

では、罪を作る混沌の人間世界において、
人に最も近い存在である“付喪神”………



果たして神の末席たる彼らは、
人と同じく裁かれる存在か否か?
私はそれが知りたい。









聞けば付喪神は人と共に居ることで、
力を大きく発揮すると言う。

ならば“彼女”と共に行動させると
どんな反応が見れるのでしょうか。



Aさんは“審神者”と呼ばれし、
我々神と干渉ができる、選ばれた人間。
彼女はヤサシサとやらで必死になって
付喪神を救おうとしている。



その姿が可笑しくて可笑しくて仕方ない。





何と傲慢で、我儘で、身勝手なのだろう。
人間は本当に飽きもせず………生き急いで………
見ていて面白いのですが。


しかし、驚くことに付喪神もまた、
人と同じ感情を持ち、同じような行動をする。









自分の利益よりも他者を優先する様は
人間そのものと思える。

何故?やはり人に近い神々は
思想も似てくるものか?




私には到底理解できない行動だ。
非常に興味深い………



















■@??■※?
《貴方もそうは思わないかい?》








??「………フッ自分には分かりかねますよ」









私は同意を求めるように、傍らに控える“彼”に問う。
“彼”は私の問いに少し笑いながら、
私に頭を下げ、そう答えた。









■@??■※?
《分からない?キミもまた面白いですね。
彼らとキミは同じようなものでしょうに》


??「自分の意志はいりません。
自分は貴方の思うがまま、務めるのみです」



■@??■※?
《おや、自分の意志は必要ないと?
く、くふふふっ!そうですか。

どうやら貴方の思想は“そっち”にあるようですね。
本質らしくて、嫌いじゃありませんよ》









佰捌拾玖→←佰捌拾漆 †傍観者†



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作者名:冷泉 雪桜 | 作成日時:2020年9月29日 18時

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