†終幕† ページ1
山姥切side
世界が、終わる。
巨大な都市に、突然現れた巨大な花。
黒い彼岸花を思わせる花は、
咲いたばかりだと言うのに、
チリチリと枯れ始め………黒い塵を撒き散らす。
高台に居た俺は、その花が散る様子を、
ただ立ち尽くし………眺めていた。
そして、悟る。
世界は、今日………終わるのだと。
切国「誰も、助かる筈が……ない………
“あいつ”が言っていたのは、
こう言う事………なのか」
都市に居た生き物は、彼岸花が降らせる
黒い塵に触れた瞬間………物の怪と化した。
咆哮を上げ、やがて世界の崩壊を
祝うかのように………もはや人では無くなった
腕を天へと伸ばしながら、死んで行く。
ああ、これが………彼岸、か。
目の前の地獄に、俺は持っていた物を
思わず落としてしまった。
──リ、ン────
鈴が、墜ちる音がした。
山姥切side〜end〜
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作者名:冷泉 雪桜 | 作成日時:2020年9月29日 18時