†弐佰玖拾玖† “父と言うモノ” ページ10
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『別の、方法？』
石切「例えば、折れてしまった一振り目の
髭切殿自身の刀身に触れる、とか。
生憎私は禁術は分かっていても、
その方法は知らないんだ。
力になれず、申し訳ないね」
『い、いいえ！それだけで十分です。
話を聞いて下さり、ありがとうございます』
石切「……………無理は駄目だよ？」
『？はい』
小烏「……………」
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
小烏「主よ」
『何ですか？』
小烏「まだ頭を悩ませている者が居ったこと、
忘れておった。話を聞いてやりたいのだが」
廊下を歩いていた時、
小烏丸様がふと足を止めてそう言った。
？他に誰かいただろうか。
私は
ページを開いていると小烏丸様は笑って制す。
小烏「違う違う、我の言い方が悪かったな。
悩ませているのは、主の事よ」
『……………私？』
小烏「そうだ。主はどうやら隠すのが上手いようだが、
この父には隠せぬぞ？何を焦っている」
『(焦り……………)』
……………やっぱり小烏丸様は苦手だ。
こちらの思考をまるで読んでいるいるようで。
苦手……………いや、そうじゃない。
怖いんだ。幻滅されそうで、怖い。
『バレましたか……………』
小烏「世に打たれてから1000年経っているでなぁ。
主はやはり、まだまだ幼いの。
さあさ、この父に申してみよ。
心に生まれた靄は、吐き出した方が
気も楽になろう」
『……………』
いいの、だろうか。
ちらりと小烏丸様の方を見る。
灰色と赤色が入れ混じる人ならざる瞳が私を射抜く。
『……………最近、気づいたんです。
彼らには心のどこか、
まだ前任を信じたいと言う気持ちがある。
彼らは無意識だし、そんな事話したら
きっと嫌な気持ちになるだろうけど、
でも、彼らは前任の審神者に顕現された。
私じゃない。私は…………彼らの本当の主じゃない』
小烏「……………ふむ、主は寂しいのか？」
『そ、そう言うんじゃ……………ｯ！？』
私は反射的に出た否定の言葉を飲んだ。
クンッと腕を引っ張られて、
小烏丸様は私を抱き締めてきた。
本当に、子をあやすように。
優しいリズムで私の頭を撫でる。
小烏「何も恥じる事はない。
主は、まだ幼子ぞ。主は甘え方が些か上手くはないな。
よいよい、しばらくこの父が側にいよう。
今日はもう休め」
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冷泉 雪桜(プロフ) - ％さん» 訂正しました！指摘ありがとうございます！！これからもよろしくお願いします！ (2019年11月15日 22時) (
レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
％ - いつも楽しく読ませて頂いております！誤字があったので、お知らせしますね。参佰陸の「見つけます」が「見つめます」になっています…。更新頑張ってください！応援してます！ (2019年11月15日 18時) (レス) id: 02aec80553 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冷泉 雪桜
| 作成日時：2019年11月11日 7時
