†参佰弐拾参† “水面の声” ページ34
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ｿﾊﾔ「ここにある“翡翠の石”は特別でな、
霊力を押さえる力がある」
『(翡、翠……………？)』
ｿﾊﾔ「この井戸は元々折れちまった刀身を
清め、供養する為の場所でな。
この井戸水に沈んだ刀は清められ、
本霊に還るって仕組みだ。
その折れた刀剣に残った霊力を吸収したのが
その翡翠の石なのさ」
なら……………なら私が持っていた翡翠の石と、
この井戸の底にある石は……………同じもの？
可能性は高い。似た気配を感じる。
でも、どうして……………
借りにそうだとして、じゃあどうして
父さんはこの石を、持っていたの？
この本丸に、父さんも……………
何か関係があったの？
ｿﾊﾔ「？まだ辛いのか？」
『あ、いや……………』
??「────。」
その時、ソハヤ様とは違う声がした。
あれ……………この声って……………
ソハヤ様も気づいて、ごそごそと何かを取り出した。
彼の手には一振りの太刀があった。
その太刀はソハヤ様と同じくらいの
強すぎる霊力を感じた。
『それは？』
ｿﾊﾔ「“大典太光世”俺とは兄弟の関係で、
天下五剣のひとつ。三池典太光世作の太刀だ。
……………まあ、そのー。これもまた色々あって、
兄弟は今引っ込んじまって、
姿を見せてくれなくてな」
『天下、五剣……………』
ｿﾊﾔ「あーっと、触れない方がいいぞ。
この井戸の中は今、俺達の霊力で満ちている。
それはあんたも分かってるだろ？
兄弟もかなりの霊力の持ち主でな、
触れたらあんたもさっきみたいになるぞ」
天下五剣……………確か国宝の中でも
高い評価をされた五振りの事だよね。
その一振りがこの太刀……………
何て力だ。この場にいるだけでも
立ち眩みそうな程の霊力が満ちているのに。
『……………その、貴方が良かったら、
話してくれませんか？
ここにいる理由を……………』
ｿﾊﾔ「……………」
ソハヤ様はじっと私を暫く見つめていた。
試すような瞳。隙のない視線だった。
でもそこに込められた感情は確かに
私を信じようとしているのが分かる。
ｿﾊﾔ「……………ま、暇だしな。話してやるよ」
Aside〜end〜
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冷泉 雪桜(プロフ) - ％さん» 訂正しました！指摘ありがとうございます！！これからもよろしくお願いします！ (2019年11月15日 22時) (
レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
％ - いつも楽しく読ませて頂いております！誤字があったので、お知らせしますね。参佰陸の「見つけます」が「見つめます」になっています…。更新頑張ってください！応援してます！ (2019年11月15日 18時) (レス) id: 02aec80553 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冷泉 雪桜
| 作成日時：2019年11月11日 7時
