†参佰伍† ページ16
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薬研「髭切の旦那は、
神気の乱れに触れちまったようだ。
それに当てられただけだろう。
しばらくは目を覚まさないかもしれないが」
あの後、薬研様に診て貰った所、
何らかの拍子に、髭切様の中に急速に
刀身に込められていた神気が流れてきたらしい。
膝丸様がずっとその刀身を持っていたので、
彼の神気が刀身にも影響を与えて、
髭切様にもその影響が響いたようだ。
薬研「まあ人間で言う風邪みたいなもんだな。
刀身の神気に体が追い付かなかったんだろ。
にしても記憶を取り戻す方法……………か。
旦那も思い切った事をするもんだ。
思い出さない方が、幸せな事もあるだろうに」
薬研様の言葉に、その意味の重みを感じた。
そうか、薬研様は“継承術”をかけられた身だ。
思い出したくもない事もあっただろう。
膝丸「……………やはり、
止めていれば良かったんだろうか」
薬研「まあ自分で決めたなら、
これくらいは覚悟してただろう。
安心しな、折れやしない」
膝丸「しかし……………」
薬研「でもまあここまでやったなら
最後までやった方が髭切の為にはなるぞ。
神気を手っ取り早く正常にするには
記憶は取り戻した方がいい。
このままだと髭切は目覚めない」
『では、どうしたら？
手入れでどうにかなる事でも無いでしょう？』
薬研「今髭切は“神気が欠けた状態”だ。
…………足りないなら、埋めちまえばいい。
欠けた刀身に触れたなら、
足りない所を見つけ出せばいいんじゃないか？
完成した刀身と髭切を“習合”するんだよ」
『“習合”？』
聞きなれない単語だが、確かこんのすけが
同じ刀を習合させる事で、
神気を高めるって言っていたような気がする。
折れた刀身は同じ髭切だ。
習合が出来る。
でも足りない所があるから、
このままでは出来ないのだと言う。
『膝丸様、髭切様が折れたのはどこですか？』
膝丸「……………」
薬研「───“地下室”、だろ？」
『！！！』
薬研「言った筈だぜ大将。
あの場所はボロボロになった刀剣が
最後に行き着く場所だってな」
地下室。そこはかつて一期一振が神堕ちし、
神域としていた場所。
彼らはその場所を“墓場”と呼んでいた。
そこに、髭切様の一部が取り残されている。
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冷泉 雪桜(プロフ) - ％さん» 訂正しました！指摘ありがとうございます！！これからもよろしくお願いします！ (2019年11月15日 22時) (
レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
％ - いつも楽しく読ませて頂いております！誤字があったので、お知らせしますね。参佰陸の「見つけます」が「見つめます」になっています…。更新頑張ってください！応援してます！ (2019年11月15日 18時) (レス) id: 02aec80553 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冷泉 雪桜
| 作成日時：2019年11月11日 7時
