佰参 ページ24
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蛇赦《【おお、怖い怖い♪
今回は生きの良い者が多いのぅ。
さあ………楽しもうぞ♪
踊れ、狂え、殺し合え】》
そしてその声は闇に溶けるように消えた。
誰が、あんな奴の言う通りにせんとあかんねん。
………兄さんらは、こんなくだらない殺し合いの為の
道具じゃあらへん。
何も、知らんくせに………
うちは悔しくて、ギリッと奥歯を噛み締める。
『ｸｯ………』
燭台「頭の痛い話だね」
切国「嗚呼………一期」
一期「…………」
切国「？一期、大丈夫か」
一期「！ぁ、申し訳……ありません。
少々、動揺してしまいまして………
………早くあの子達を探さなければ。
きっと、怖い思いをしている事でしょう。
自分の無力さが不甲斐ない」
切国「…………俺は写しだから、
どこまで力になれるか分からないが、
あんたには協力する。
だから、そんな顔をするな。
後藤と包丁に会った時、
そんな顔をしていたら不安がるぞ」
一期「はい………」
うちの隣では切国の兄さんが
顔を青くしていた一期の兄さんを宥めとった。
一期の兄さんは悔しげに拳を作りながらも
切国の兄さんの言葉に冷静さを取り戻しつつ。
静かに答える。
それを見た鶴の兄さんが飄々と
後頭部に腕を回しながら口を開いた。
鶴丸「さて、命がけの驚きは
俺が求める物じゃないな。
人の身を授かってからは
驚きが絶えないが、流石に堪える。
難関は何とか協力して攻略するしかない。
ともかく進もうじゃないか」
燭台「………でも鶴さん。
さっき、妖魔君が言った通りなら、
この殺戮のレースは
最後の一人になるまで終わらない。
仮にそうなら、鶴さんはどうするの」
鶴丸「んー？どうもしないぞ。
行き詰まったら………そりゃあ、
最終的には戦うんじゃないか？
生憎俺はきみらを簡単に死なせる気はないし、
刀剣が戦わず朽ちるのもおかしな話だ。
どっちにしろ、戦わない選択肢は
最初から持ち合わせてないぜ？
それが俺達のあるべき姿で、誇りだろう」
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作者名：冷泉 雪桜
| 作成日時：2020年7月21日 18時
