+参佰伍拾弐+ ページ32
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吸血鬼──西洋の鬼の事か。
曖昧な記憶を辿りながら
俺はその言葉の意味を理解した。
やっぱり、人じゃなかったんだ。
こいつは間違いなく敵だ。
正体が分かれば、今後のためにも殺すべきだ。
狙うのは首か心臓。
確実に仕留めないと、この化物は何度でも再生する。
チキチキと拳銃と刀が重なる音を聞きながら
俺は直ぐに目の前の敵を倒すために
戦略を考えるが、それよりも先に動いたのはナルギだった。
『ｸｯ………！』
ﾅﾙｷﾞ《俺の理想には君がいなきゃ困るからね。
君はまだ殺さないでやるよ》
『ｯ………理想？』
ナルギは二丁目の拳銃を
素早く取り出して、発砲してきた。
猟銃は見たことはあったけどあの武器は
猟銃なんかよりも達が悪い……………
次の発砲が早い。
一発でも当たったら致命傷位、余裕で出来るだろう。
しかし初めての相手に苦戦をする一方で、何故か鉛弾が来ない。
ﾅﾙｷﾞ《さっきも言ったけど君を殺す気はない》
『……………ﾁｯ、(こいつ、わざと外しているっ)』
ﾅﾙｷﾞ《俺はねぇ、人間が好きなんだ。
言ってしまえば愛している。
趣味は人間観察。見ているだけで面白い》
『ｯ！ぐあっ！！』
何度もナルギに近づこうとするが、
拳銃から放たれる鉛弾が邪魔をして、
その間にナルギから俺に接近して
そのまま腹部を蹴り飛ばされた。
そのまま店の中に吹っ飛んだ俺は、
腹部を押さえて再び屋根上にいつの間にかいる
ナルギを見上げる事しか出来ない。
こいつ、強い…………っ！
ﾅﾙｷﾞ《でも、君は嫌いだ。大嫌いだ。
だから生かしてあげるよ。
──でも………》
バァン！！
パシュ………
その時、拳銃は発砲された。
でも拳銃から放たれた鉛弾は俺ではなく、
俺の近くにあった台車にのせられた袋だった。
袋は破かれ、その中に入っていた物が出てくる。
これは……………小麦粉？
袋に入っていた白い粉。
間違いなくそれは小麦粉だった。
そして小麦粉は次第に視界を悪くさせる。
ﾅﾙｷﾞ《まずはこの人の戦を終わらせないと、ねぇ？
長州の人間達の為に人肌脱ごうじゃないか》
『ｹﾞﾎｯｹﾞﾎｯ……………お、前………長州、の！』
ﾅﾙｷﾞ《………ねぇ？“粉塵爆発”って知ってる？》
『ｺﾞﾎｯ………？』
ﾅﾙｷﾞ《生きてることを願うよ。生きてたらまた会おう。
次のgameも楽しみにしておいで。
なァ………化物ちゃん？》
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冷泉 雪桜(プロフ) - ひゃくまるさん» コメントありがとうございす！そうですね。いつか書けたらいいなと思います。これからもよろしくお願いしますね！ (2018年12月26日 15時) (
レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
ひゃくまる(プロフ) - これから山野さんがどんな風に成長していくか楽しみです！作品を読んでて思ったことが山野さんは辛いこととか抱え込んでしまうキャラなのでいつか誰かを頼れるようになるといいですね(*´-`) (2018年12月26日 1時) (レス) id: 057beedb8c (このIDを非表示/違反報告)
なや(プロフ) - 返信ありがとうございます！これからも楽しみにしております(´∀｀*) (2018年12月2日 21時) (レス) id: 47f47e69bf (このIDを非表示/違反報告)
冷泉 雪桜(プロフ) - なやさん» なやさんとこの小説を結びつけてくれたのも新選組が紡いでくれた縁だと思います。更新が遅い日々が続いてしまいますがこれからもよろしくお願いします(*´-`) (2018年12月1日 23時) (レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
冷泉 雪桜(プロフ) - なやさん» なやさんコメントありがとうございます！私はただ誰かと共感したくて自己満で書いただけですが、なやさんのような人に読んでもらえるなんて私としても嬉しく思います。 (2018年12月1日 23時) (レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冷泉 雪桜
| 作成日時：2018年7月10日 16時
