+参佰参拾玖+ ページ19
･
新田「姉貴は強い人だった。剣術も精神力も。
だから、周りに期待されててよ………
けど、俺は違った…………
姉貴が憧れで…………同時に羨ましくて、嫉妬した。
まだ………俺ぁくそ餓鬼で、
耐えられなくなって、出ていっちまった………
家の奴等にとって、俺は……………
“いらなかったんだ”…………」
『…………』
“いらない”──それはよく聞く言葉だった。
小さい頃の記憶は曖昧だけど、
その言葉は頭から離れない。
それは少なからず、
新田と俺は似ているようにも感じた。
新田「ただ、お節介な姉貴でよ、
月に一度は便りを送ってきて…………
どんなに無視しても、
必ず満月の日には文が来ていた………」
『…………』
新田「そん、で………いざ死にかけたら……………
妙に懐かしい顔が、頭にちらつくんだ。
…………半分、雪ちゃんのせいでもあるなぁ」
『？何故そこで雪村さんが出てくる？』
新田「姉貴に、似ていたからさ……………
雪ちゃんのせいで余計に会いたくなっちまった。
あんないい女、は………他にはいねぇよ」
『！………知ってたのか』
新田「初めから。くくっ………
あまりにも、姉貴に似ていたからビビったけどよ。
お前も、女だろ？
言っとくが、俺ぁ女の見る目は……………
結構、ある方だぜ？」
『！』
新田「…………安心、しろ………
誰、にも………話してねぇ……」
すると、ぐらりと彼の体が傾いた。
俺は慌てて支えるがどうしたらいいのか分からず、
俺は新田の名を呼び掛ける事しか出来ない。
『新田！』
『………分かった』
俺はそうして、彼の側を離れてしまった。
Aside〜end〜
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冷泉 雪桜(プロフ) - ひゃくまるさん» コメントありがとうございす！そうですね。いつか書けたらいいなと思います。これからもよろしくお願いしますね！ (2018年12月26日 15時) (
レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
ひゃくまる(プロフ) - これから山野さんがどんな風に成長していくか楽しみです！作品を読んでて思ったことが山野さんは辛いこととか抱え込んでしまうキャラなのでいつか誰かを頼れるようになるといいですね(*´-`) (2018年12月26日 1時) (レス) id: 057beedb8c (このIDを非表示/違反報告)
なや(プロフ) - 返信ありがとうございます！これからも楽しみにしております(´∀｀*) (2018年12月2日 21時) (レス) id: 47f47e69bf (このIDを非表示/違反報告)
冷泉 雪桜(プロフ) - なやさん» なやさんとこの小説を結びつけてくれたのも新選組が紡いでくれた縁だと思います。更新が遅い日々が続いてしまいますがこれからもよろしくお願いします(*´-`) (2018年12月1日 23時) (レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
冷泉 雪桜(プロフ) - なやさん» なやさんコメントありがとうございます！私はただ誰かと共感したくて自己満で書いただけですが、なやさんのような人に読んでもらえるなんて私としても嬉しく思います。 (2018年12月1日 23時) (レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冷泉 雪桜
| 作成日時：2018年7月10日 16時
