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+弐佰伍拾弐+ ページ12










『ではしばらく様子を見た方が良いですね』


土方「嗚呼。もう少し尻尾を出させた方が良い。
ったく、最近は長州が妙な動きをして、
こっちも仕事が増えてならねぇ…………」


『ははは………心中お察しします。
では、俺はこれで…………


…………ッ!?』









その時、ちゃんと前を見ずに広間から
出ようとしてしまったので、
振り返った瞬間に誰かとぶつかってしまった。









『ッ…………ぁ、すいません!
って、山崎さん………』


山崎「山野君だったか、驚いた」

『すみませんでした。俺が前を見ていなかったので』

山崎「いや、こっちこそすまなかった」









そこにいたのは山崎さんだった。
嗚呼、恥ずかしいな………
前を見ないで戸を開いたせいでぶつかるなんて。

何とも言えないモヤモヤを抱えながら、
山崎さんに謝罪すると、彼もまた俺に謝った後、
俺と副長を見やる。









山崎「………もう例の件は報告したのか?」

土方「嗚呼。今しがた聞いた所だ」

山崎「そうでしたか。山野君は仕事が早いな」

『言われた通りにしただけですよ』

土方「それで、山崎は何の用だ?」









副長はそう言って山崎さんに用件を問いかけた。
…………山崎さんはさっきまで桝屋の方を見ていた筈………
いつもなら今俺がやったように他の監察方に
副長への報告を任せる筈なのに。

山崎さんがわざわざ報告をしに戻ってきた。
何かあったのだろうか。









山崎「はい。実はたった今、他の監察方の隊士から
“雪村”と名乗る男が現れたとの報告が」


『!綱道氏でしょうか』


山崎「いや、そこまでは…………
噂を耳にしただけですので、綱道氏かどうかは分かりません」


土方「………」









副長は山崎さんの報告を聞いて、
少し考える素振りを見せた。

雪村の姓は鬼の姓ではあるが、
同じように読む“幸村”や“行村”と言った
姓を名乗る人間も多い。

他の監察方の聞き間違いと言う事もある。


しかし今現在にて“雪村”と名乗る男がいる。
ただでさえ監察方でも綱道氏の探索は手詰まり状態。

副長の判断はきっと……

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冷泉 雪桜(プロフ) - 風化月下さん» 月下さん、コメントありがとうございます。小説が長くなり過ぎてしまって少し申し訳ないです…………………………楽しんで貰えているのなら幸いですが( ̄▽ ̄;)これからもよろしくお願いします! (2018年2月8日 21時) (レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
風化月下(プロフ) - こんなに長くて面白い小説は初めてです!応援してるので更新頑張ってください(*´ω`*) (2018年2月8日 19時) (レス) id: 61e3ec196f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:冷泉 雪桜 | 作成日時:2018年1月12日 19時

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