捌 ページ10
Aside
随分と真っ白な神様と出会った。
“懐かしい気配がした”
その神様は付喪神で、
見た所、鶴丸国永っちゅう刀の神やった。
………いつぶりかな。こうして誰かと話すんは。
昔過ぎて、忘れてもうた。
鶴丸「それに、きみと居たら退屈しなさそうだ」
鶴の兄さんはそう言って笑うてた。
まあ、初対面やし………うちは鬼やからな。
少し警戒されとるのは分かっとったんやけど、
うちは気づかないふりをした。
隙のない警戒。その方がええ。
ここはそう言う場所。騙されたらあかん。
うちが裏切っても………
直ぐに斬れるようにせなあかんからな?兄さん。
『ふふ、なるべく期待には答えたる』
綺麗な神様やった。
名前の通り、美しい鶴のような神様やった。
…………死なせたくないなぁ。
こない綺麗なんに血なんかに染まったら勿体ない。
鶴丸「………となれば、
しばらくミシャクジ様の社とやらを
探す旅となるのか。
しばらく厄介になるぜ」
『…………うちも暇やったからなぁ。
よろしゅうな、鶴の兄さん』
お願いやから、死ななんでな?
うち、兄さんを殺したくないで?
死んでしもうたら…………
『(つまらんからなぁ…………)』
つまらんのは、嫌いなんよ。
退屈なんもの、嫌いなんよ。
“チリン”
……………鈴の音が、聞こえた。
Aside〜end〜
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作者名:冷泉 雪桜 | 作成日時:2020年6月20日 10時