参拾漆 ページ39
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太鼓「よーぅ!主っ!
俺の力が必要と聞いて、貞ちゃん登場したぜ!」
七緒「うん、ありがとう。では一緒に来てほしいな」
太鼓「まかせな!…………って、
初期鍛刀の俺と初期刀の蜂須賀で
どこ行く気だよ?」
七緒「そうだね、目的地に向かいがてら話すよ」
太鼓鐘を呼んできてくれた蜂須賀に
目配せしながら太鼓鐘にそう伝えると
蜂須賀は頷きながら代わりに説明してくれた。
蜂須「先程政府からの依頼が届いたんだ。匿名でね」
太鼓「あ?なんだそりゃ」
蜂須「公には出来ない依頼なんだ。
なんせ、崩壊した本丸へ立ち入るからね。
依頼内容は単純に調査なんだけど……
曰く付きの本丸で、主にとっても
関わりのある本丸なんだ。
主の身内の本丸だったからね」
太鼓「?身内?」
七緒「妹の本丸だった場所なんだ。
やっぱりちょっと気になってね」
太鼓「!?妹居たのかよっ!?初耳だぞ」
七緒「まあ話してないしね」
俺は太鼓鐘の頭を撫でた後、ゲートに向かう。
移転する事ができるゲートは
端末によって行き先を決める事ができる。
俺は移転先を設定しながら、
幼い頃の自分と妹を思い出す。
嗚呼懐かしいな。あれから少し時間が経って居たか。
太鼓「と言うか、何で崩壊したって話になったんだ?
主、妹はどうしたんだ?」
七緒「…………追々、話すよ。
着いてから説明した方がいいだろうしね」
太鼓「!ぁ………悪ぃ……あんた自分の事、
あんま話さねぇから、興味本位で」
七緒「ははは、相変わらず君はいい子だね。
気遣いありがとう。大丈夫だからね」
失言してしまったと思ったんだろう。
太鼓鐘は少し複雑そうな表情を浮かべ、
軽率だったと素直に謝ってきた。
うーん、これは話さなかった俺が悪かったかな。
余計な心配をかけさせてしまった。
七緒「君達と話すいい機会かもね。
ちゃんと話すよ」
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作者名:冷泉 雪桜 | 作成日時:2020年6月20日 10時