弐拾参 ページ25
･
妖怪2《い、今の………
くく、首に………下げて、イル！！》
『え？』
妖怪2《欲しい、ナラ………ソイツ、殺す。
勝ったヤツ、鍵、手に入ル》
鶴丸「何………っ！？」
妖怪2《ヒィッ！》
『…………また厄介な事してくれたなぁ』
鶴丸「今の頭領の首に山姥切の
枷の鍵があるって話だよな。
と言う事は………今、広場で共食いしている
現代の頭領の首に鍵を下げているのかよ……」
切国「どっちにしろ………そいつを倒さない限りは
これは外せないと言う事か………」
山姥切はそう言うと自分に付けられた鎖を見る。
苦虫を噛むような表情で、
その鎖をひたすら見ているだけだった。
鎖を外せなければ意味が無い。
本来の力も発揮できない状況だと
山姥切も不安だろう。
これは………やるしかないな。
切国「鶴丸、あんたまさか戦う気か？」
鶴丸「ﾊｧ………でなきゃきみはいつまでも
その鎖を外せれんだろう………
ここまで来たんだ。やってやるさ」
『………ﾌｩ、まあ援護したるよ……
平和的解決で頼むで。
あんな共食いする妖の間、
入るんは流石に嫌やし………』
鶴丸「今考えると、きみの方が
余程恐ろしいぞ………？」
『そりゃうちは鬼やからなぁ』
………つくづくAが味方で心底安心したぜ。
山姥切は少し焦るような顔をしていたが、
救える仲間がいるからにはやはり、
何とか助け出してやりたい。
所詮は俺がしたい事だからな。
山姥切がどう思っているのかは知らないが。
鶴丸「今の頭領はどいつだい？」
『あの赤鬼や。ここ最近力をつけて
頭領を維持し続けとる。
色んなヤツ喰っとるから、力も強い』
鶴丸「そいつは良いな。鬼退治ってか」
『うちも鬼なんやけど』
切国「本当に行く気か？」
鶴丸「嗚呼。大丈夫さ、直ぐ片付ける」
･
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 86人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：冷泉 雪桜
| 作成日時：2020年6月20日 10時
