+玖+ ページ11
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『…………いざ』
楠「勝負!」
今日は木刀を使って、実戦に似立てた稽古だ。
ほぼ素人の俺にとっては無茶な話で、
人なんて斬った事ないのに、実戦に似立てて、
1対1の戦いではなく、
3対1で、一人に対して3人以上で襲い、
退路を塞ぐというやり方。
つまり、俺は三人を相手にしている訳だ。
楠が敵とは……少し話すようになった仲だろうか。
少し気が進まないが。
斎藤「始めっ!!」
楠「はっ!」
『うっ…………グッ』
隊士2「やぁああ!」
カカン❗❗
カァァアン❗❗
三人が同時に来るとなるとキツい。
こっち味方が自分だけなのだが。
なんて言ってる場合もなく、
何とか持ち前の反射神経を使いこなして、
護身程度ではあるが、回避した後に打ち込んでいく。
でもやっぱり相手は道場にいた浪士。
女の生活をしていた俺には無理で、
やっぱりやられてしまう。
惜しい所までは行ったが…………
『ハァハァ………も、……む………り』
斎藤「山野」
『?はい』
斎藤「山野、あんたは主旨を分かっているのか」
『?斎藤さ………?』
斎藤「……これは、隊で浪士を逃がさぬ為の稽古だ。
これでは稽古にならん」
『え………(間違えていたのか俺は)』
斎藤「捕らえる為の稽古が、
何故捕まった後も逃げ出しているのだ。
それにあんたは隊士役ではなく、不逞浪士役だ」
そ、そう言う事か。
一人になったときの為の護身的な何かなのかと。
斎藤さんから直々にお怒りを受けた自分は
何て恥ずかしい事を…………
斎藤「そう言う事だ。素振りをして来い。二百だ」
『は、はい』
楠「……ご愁傷さまです」
『楠………』
容赦ない斎藤さんの稽古に、
渋々と離れた所に行く。
…………丁寧には教えてくれるのだが、
斎藤さんの稽古もまたキツイものだ。
まだ体が追いつかない………
もっと、体力をつけなければ。
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^3^ - 他の作品も読ませてもらっています。いつも楽しみにしているので頑張ってください。応援してます。 (2020年6月20日 2時) (レス) id: bc8dc475f2 (このIDを非表示/違反報告)
冷泉 雪桜(プロフ) - 読みやすいように改善いたしました!時間があるときにまた他の章を改善していきます (2019年7月11日 9時) (レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
冷泉 雪桜(プロフ) - アキラさん» 一票いただきました!アキラさんコメントありがとうございます!大人組ですね…………まさか同胞がいたとは!←私もあの二人が推しなんですよ!ありがとうございます!ごちそうさまです←← (2017年4月25日 8時) (レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
アキラ(プロフ) - 原田が一番次に土方やってほしいです (2017年4月25日 7時) (レス) id: d018642a1d (このIDを非表示/違反報告)
冷泉 雪桜(プロフ) - 只今語り部受付中…………ww (2017年4月25日 7時) (レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:冷泉 雪桜 | 作成日時:2017年4月3日 0時