†捌佰参拾壱† “君の幸せの為に” ページ2
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鶴丸《よっ！見習い》
夜蝶「………鶴丸、いい加減見習い呼び
やめてくれない？」
鶴丸《はははっ！俺から見れば君は
まだまだ駆け出しの審神者だからなぁ》
俺は一人の人間に、恋い焦がれた。
嗚呼そうだな、自分でも思う。
馬鹿馬鹿しい話だ。
付喪神が一人の娘に恋い焦がれるなど。
そんな物、あっても意味は無いだろうに。
夜蝶「はぁ、折角倶利伽羅と
話せるかと思ったのに。
………と言うか、さっきの
落とし穴作ったの鶴丸でしょ？
埋めないと雅般若が追っかけて来るわよ？」
鶴丸《お、おおっ？何だ君、
あれを見抜いていたのかい？流石だな》
夜蝶「あんなベタ過ぎる罠、今時どうかと。
あ、いや貴方………平安ジジィの
一振りだったわね………」
鶴丸《君の中の俺の印象は
どうなってるんだ………》
でも、仕方ないのさ。
そのたかが人間の娘に
触れるたび、話すたびに心が跳ねる。
そしてどんどんと………
気持ちばかりが溢れるばかりで。
この思いが例え叶わないものだとしても、
分かっていても。
君を愛して止まないのだ。
隣にいる君が、愛おしくて堪らない。
夜蝶「〜♪」
鶴丸《？また君歌っていたのか。
以前から聞いていたが、それは何だい？》
夜蝶「私にとっての子守唄、かしら。
昔誰かが聞かせてくれた歌。
誰だったか覚えてないけど」
鶴丸《……ふむ》
夜蝶「？何？」
鶴丸《いいや………そのまま続けてくれ》
そんな人間に憎らしくも思った。
心を振り回され、かき乱され…………
辛く、重く、苦しい。
どうして俺が、こんな気持ちを
しなければならないのかと。
でもどうしようもない。
それを超える程に、君の幸せを願わずには
いられない俺は阿呆だな。
鶴丸《その歌はどんな意味があるんだ？》
夜蝶「花の蜜を吸う蝶が
冬に咲く白い花………木に積もった“雪”に恋をして、
命尽きるまで傍にいるって感じだったかしら」
鶴丸《命尽きるまで、ねぇ》
夜蝶「まあちょっと憧れでもあるわね、
死の間際でも共に居てくれるのは、
まあ私はそうならないでしょうけど」
ただ、一つ………願うなら。
俺は君と共にいたい。
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冷泉 雪桜(プロフ) - 冬夜さん» 返信が遅れました。コメントありがとうございます。新作の方も是非楽しんで読んでいただけると幸いです！ (2020年5月31日 9時) (
レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
冬夜(プロフ) - 何て綺麗な話なんでしょう…。思わず泣いてしまいました。鶴さんが紅羽と夜蝶の二人と一緒に逝けてよかったなと思いました。作者様、本当にお疲れ様でした。新作も読ませて頂きたいと思います。 (2020年5月23日 4時) (レス) id: 5a89a411ed (このIDを非表示/違反報告)
冷泉 雪桜(プロフ) - 華音さん» 主人公も名前固定となってきます。注意書きを忘れてましたね、申し訳ないです。追加で記載しておきます (2020年5月5日 21時) (レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
冷泉 雪桜(プロフ) - 華音さん» コメントありがとうございます。次作はあくまでも“刀剣”の視点となります。なので容易に真名を出すわけにもいかないので基本的に変換はないですね (2020年5月5日 21時) (レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
華音(プロフ) - 質問なのですがこの縁結びシリーズに続く新作では審神者名としては九重ですがせっかく燭台切と結ばれ恋仲になったので名前の変換とかはないのでしょうか？ (2020年5月5日 20時) (レス) id: 85eea2d6ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冷泉 雪桜
| 作成日時：2020年4月25日 21時
