【刀剣乱舞】その縁、巡りゆく定め (ページ47)

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+主との思い出の話+ 伍ページ47

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『失礼します。長谷部様、
お加減はいかがでしょうか───

って！何してるんですか！？』

長谷「熱は下がった。問題無い」

翌日。体の調子が戻り、
俺はシャツに腕を通していた。

九重は部屋に入るなり、
ぎょっとして少し強い口調で
声を上げるが問題は無い。
情けない所を主である九重に晒してしまったからな。

これ以上無様に横になってられるか。

『熱は下がったって………！
昨日あれだけ高熱出していたじゃないですか！』

長谷「人間とは体の作りは違うんだ。
死ぬ訳でもない」

『っ………言霊で貴方を縛ることも出来ますよ』

長谷「ほう？お前が、言霊を？」

『ぐっ………強制的に……眠らせますよ！？』
↑元剣道日本一

長谷「やれる物ならやってみろ」

そう言ってやると、
九重は悔しそうに下唇を噛んでいた。
まあこいつはとんだお人好しだからな。

言霊も出来なければ、
“ひ弱詐欺聖拳”も奴が驚いた反射でしか
繰り出しはしない。←

それは分かっている事だ。
言ってやったと九重を見下ろしてやると
九重は酷く悲しげに眉を下げる。

『………(昨日の彼は一体どこに！？)』

長谷「…………」

『…………』

長谷「………た、を」

『？』

長谷「子守唄、を………するなら、
休んでもいい………」

『！………ふふっ、貴方も不器用ですね』

長谷「何のことか分からんな」

『(耳が赤い)』

どうにも、俺は彼女には弱い。
彼女の声と匂いが、俺にのしかかっていた物を
軽くするようで…………酷く落ち着いた。

昨日は、寝ぼけてあんな事を口走る程に、
俺は既に九重に救われていたのかも知れない。
………覚えていなかったらどれほど良かったか。
顔が、熱い…………

『ふふっ、膝枕でもしましょうか？』
↑頼られて嬉しい

長谷「………」←無言で寝転がる

『！？』←めっちゃびっくり

俺には消えない罪がある。
だが俺は忘れない。この罪も、彼らの愛も。
不釣り合いなこの二つを胸に。
そして時に分け合って、支え合って………
明日を、生きて行く。

薬研「おーい、大将。旦那の調子は……」

『しー。今寝てしまったんです』

燭台「長谷部君が？珍しいね」

『寝かせてあげたいんです。
そっとしてあげましよう』

薬研「……旦那、妬けんなよ」

燭台「や、妬いてないから」

『？』

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