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‡とある神と人の“家族”‡ ページ43











七緒「この子になります」








そう言えば、初めて彼に会った時は驚いたな。
まだ10歳の少年は、年頃なりの
わんぱくさがあってもいいだろうに、
全く感情がなかった。

目に光がなく、見たままの………人形のようだった。
やせ細って、青白い。外を知らないような。









ツムグ「ッ…………」


七緒「彼の親族を探したのだけど、
何故か彼らの親族は………」


ツムグ「………嗚呼、彼らは嫌がるだろうな。
妖怪が今まで見えなかったのに、
今更見える人間なんかが出たら
呪われないか怖がってるんだろうさ………」


七緒「え?」


ツムグ「いいや、何でもない。
俺が預かるよ。九重家とは縁を切ってるし、
俺のとこなら落ち着いて暮らせる。

七緒。同級生の馴染みとして、預からせてくれ。
成長したら、審神者にでもしてみたらどうだ?
きっと………この子も人の感情を
思い出す日が来るさ」


七緒「確かに、時間溯行軍の
本拠地にて育ったのであれば、朽羽(くちば)と言う
審神者名で彼を審神者として向かい入れるって
話は政府でも話し合ってましたが………」


ツムグ「朽羽、なんてそんな
縁起でもない名前にするなよ………

“紅羽”でいいじゃないか。
こんなに綺麗な赤目なんだから。
真名もそれらしくていいだろ?


………な?朱鷺」









朱鷺「……………」









ツムグ「姉さんの子供である君だけでも
生きていてくれて嬉しいよ。

“九重 朱鷺”……俺の家においで」









───アーカイブ・“家族”───








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冷泉 雪桜(プロフ) - 雨宮@たふるさん» コメントありがとうございます。これからもよろしくお願いします (2020年3月12日 13時) (レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
雨宮@たふる - いつも楽しく読ませてもらっています。続編おめでとうございます。たまに来る燭さに、にきゅんとしてます!これからも頑張ってください。応援してます。 (2020年3月7日 15時) (レス) id: 3cde28d88e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:冷泉 雪桜 | 作成日時:2020年3月5日 19時

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