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†陸佰玖拾弐† ページ34










ザバー!







『…………(濡れた)』







裏の校庭で花に水をあげていたら
空から水が降ってきた。

上を見上げたら2階からバケツが見えて、
笑い声がした。
ああ、どうしよう。折角あの人が
私の髪を綺麗に結んでくれたのに。

怒られちゃう、かな。


何て呑気に思いながら、ハンカチを取り出して
拭こうかと思ったけど…………濡れてて使えない。
バケツの水でお花が潰れちゃったし。









『(お花………ごめんね)』

??「大丈夫か?」

『!ぇ………?』

??「派手にやられちまったなぁ」

『…………』


??「ほれ、ハンカチじゃあ心元ねぇが、
これでちったあ拭けるだろ」









後ろから声をかけられた。
私に声かけるなんて。

振り向いたら藤色の目をした男の子がいた。
彼は私に近づいて、ハンカチをくれた。


…………声が低い。←
こんな子、いた……かな。









『ぁ、りがと………』

??「ん、」

??「うぉーい!薬研ー!!」

薬研「おう、太鼓鐘。どうだった」


太鼓「水ぶっかけた奴ら、軽ーく
派手にボコって来たぜー!」←


薬研「ごくろーさん」


太鼓「って、大丈夫か?ほらタオル持ってきたぜ。
着替えねぇと風邪引くぞ」


『????』









何か凄い美少年が現れた………
こんな子たちいたっけ。
いたら話題になりそうだけど……

一人はコハク色の目と青っぽい髪の毛。
ちょっと私に、似てる。
もう一人は真っ黒な髪で、サラサラ。
藤色が綺麗な目。


他のクラスの子?









『だ、誰………?』


太鼓「お、そうだったそうだった、
俺、太鼓鐘貞宗!」


薬研「薬研藤四郎。
大将………いや、九重だよな?」


『あ、うん』


太鼓「もう大丈夫だからな!
とりあえず主………じゃなかった、
九重は着替えて来な」








──────────────────








『他の学校から来た?』


薬研「嗚呼。剣道の繋がりでな。
あんたの噂は聞いてるぜ、全国一位だってな?」


『……そう』


太鼓「にしても持ったいねぇなぁ、
ジャージだと地味だろ」


『いや、別に………』


太鼓「駄目だぜー、もっと派手になんなきゃ
全国一位の威厳も無くなっちまうよ」









何か指摘された………
替えの体操服に着替えたら、
太鼓鐘君がちょっとがっかりしてる。

おしゃれが、好きみたいだ。

†陸佰玖拾参†→←†陸佰玖拾壱†



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冷泉 雪桜(プロフ) - 雨宮@たふるさん» コメントありがとうございます。これからもよろしくお願いします (2020年3月12日 13時) (レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
雨宮@たふる - いつも楽しく読ませてもらっています。続編おめでとうございます。たまに来る燭さに、にきゅんとしてます!これからも頑張ってください。応援してます。 (2020年3月7日 15時) (レス) id: 3cde28d88e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:冷泉 雪桜 | 作成日時:2020年3月5日 19時

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