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†陸佰玖拾† “君といる” ページ32









燭台「待って、待って主!
え、それを食べるの!?」


『そ、そうだけど…………』


燭台「インスタントラーメンなんて、
体壊しちゃうよ!」


『だ、だって私、料理出来ない………し』

燭台「籠、貸して」

『えっ』

燭台「僕が作るよ。あ、お金もいいからね」

『???』









スーパーに入って、大きなカゴを持って
真っ直ぐ行ったのはインスタントのコーナー。
私は料理が出来ない。

家には誰もいないし、いつもこれだから
自分の分と、この人の分(助けてくれたお礼)を
カゴに入れた時…………


黒い人が私が持っていたカゴを
そっと優しく持って、
ほかのコーナーに行っちゃった。

それから沢山食材を入れて、
レジまで行って、あっと言う間に買っちゃった。
(足長くて足早いしっ)









『い、家に来るの?』

燭台「嫌だった?でも心配だから」

『家の中、汚い………』

燭台「大丈夫大丈夫。ほら、行こう?」








──────────────────








『何でお家知ってるの………』


燭台「未来の君と一緒に来た事があってね。
…………焼けて、無くなってたけど………」


『え?』


燭台「ううん、何でもない。
さ、ちょっと待っててね」









神様………いや、刀って料理するっけ?

お家についてから忙しそうに
その人は料理を始めた。

美味しい匂いがする。
レストランとかのごはん屋さんで
香ってくる匂いと同じ。


凄く、美味しそうな匂い。









燭台「はい、どうぞ」

『えっ、もう?』

燭台「簡単だからね」

『魔法、みたい』

燭台「!………嬉しいな。さあ、食べていいよ」

『全部?』

燭台「勿論」

『……………』









目の前に出てきたのは、ハンバーグ。
ぐつぐつするハンバーグしか食べたことない。
私は一口食べてみた。

あぁ、美味しい…………美味しい……









『ッ…………』


燭台「あ、主?どうしたの、
ハンバーグ嫌いだった?

どうして泣いて…………」


『ち、が………うの……………美味しい、の。
グスッ………ヒクッ………美味しくて、涙が、でちゃうの』









美味しい匂いと、幸せな味がした。
いつも、寂しい部屋が、明るく見えた。

寂しくない、ご飯は…………
幸せな味がするんだ。

†陸佰玖拾壱†→←†陸佰捌拾玖†



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冷泉 雪桜(プロフ) - 雨宮@たふるさん» コメントありがとうございます。これからもよろしくお願いします (2020年3月12日 13時) (レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
雨宮@たふる - いつも楽しく読ませてもらっています。続編おめでとうございます。たまに来る燭さに、にきゅんとしてます!これからも頑張ってください。応援してます。 (2020年3月7日 15時) (レス) id: 3cde28d88e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:冷泉 雪桜 | 作成日時:2020年3月5日 19時

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