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二十一度 真実一路 ページ23








憎しみの感情を、私は良く知っている。
そして改めて彼らの前にし、
彼らの言葉に耳を傾けた。

………今回も駄目かもしれないな。
どうにかこの娘の首を落とされないようにしたいところだが、
生き延びる可能性は薄そうだ。
僅かな希望の光が絶えそうになっている事を、
ヒシヒシと感じながら、私はその時を待っていた。







─────────────────────








そして、翌朝の事だ。日の下に出られない私。
厳重に鎖で繋がれたままに、大広間へと連れてこられた。

そこには腕の立つ剣士であろう者達が座って待っていた。
まるで公開処刑だ。そのように思いながら、
その面々を見ていたが、彼らは私を見るなり
驚きを隠せないような反応をしていた。








??「、………小鳥遊さん……」

??「うそ………」


『(女子も居るのか……)』









中には女子二人がいた。
小柄で蝶の羽模様のような羽織を着た少女に、
桜色の髪を持った変わった少女。

蝶の少女は僅かに眉を下げるのと同時に
何かを堪えるように片手に拳を作り、
桜の少女は口元に手を添えて、信じられない様子だった。


そんな彼女達意外の男士は、
一瞬反応はしたものの、直ぐに切り替えていた。
………ただの剣士達ではない。熟練された精鋭だと気づいた。
この組織の幹部なのだろう。
成程………「柱」とはそういう事か。











輝哉「………これで全員だね。
急な呼び出しに、皆答えてくれてありがとう。
では柱合会議を始めようか。

まずここに鬼がいることに皆驚いただろう。
中には彼女の顔を知らない子もいるだろうから、
順を追って説明するとしよう。
ひなき、説明を」


ひな「はい。こちらにいらっしゃる鬼は、
皆様がご存知の通り、元柱であられます“小鳥遊 A”様です。

彼女の鴉が鬼により殺されてしまった事もあり、
伝達に遅れが生じましたが、
先月より、鬼の祖たる鬼舞辻無惨との接触したのを最後に
情報が途絶え、行方が分かりませんでした。
しかし、昨日こちらの鬼がこの産屋敷邸に姿を現し、
そこで風柱様と炎柱様により捕らえられ、現在に至ります」












鬼狩りの当主に控えていた“ひなき”と呼ばれた白髪の少女が
簡潔に私の情報を、この場にいる全員に共有する。

情報共有がかなり早いな。
鬼は無惨と血と細胞で繋がっているから情報共有は早い。
だが人間側も鬼に比べれれば劣るものの、
共有の速さは一般の人間よりも遥かに早いと言えよう。

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作者名:冷泉 雪桜 | 作成日時:2023年4月18日 21時

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