【刀剣乱舞】その神、縁を知る者

†伍佰玖拾参† “星空の下で” ページ14

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青江「…………おやおや、
君色に染まってしまったようだ」


『え、』

青江「心地良いよ、君の霊力は」









ふわふわと彼の周りに桜の花が舞い、
弱々しかった彼の神気があっと言う間に
満ち溢れたのを感じた。







『あそこから、動けなかったんじゃ………』


青江「ただの気まぐれさ。
待つのは飽きてしまったし………
どうやら約束の人は居なくなったようだしね」


『………』


青江「消えるのには抵抗はなかったけど、
それよりも君の所にいた方が楽しそうだ。

連れていってくれないかい？」


『………私でいいのなら。

貴方が満足するなら、
幾らでも星を見に行きましょう』


青江「ﾌﾌｯ……それは楽しみだね」








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包丁「【協力感謝する、御用人。
先程の悪霊は我が処理して置いた。

安心してくれ】」


京極「お前はただの役立たずだったナ笑笑」

『ちょ、京極さん！』


包丁「【うむ。汝らは我よりも活躍してくれた。
我は力が衰えてしまったが、
汝らのお陰でこの地を守れた。

次からは今回の事にならぬように気を付けよう】」


『(う、器が大きい)』








京極さんがとんでもなく失礼な事を言ったけど、
夜刀神様は物ともせず、ガン無視して
むしろ誉めてくれた………

彼は本当に荒御霊(あらみたま)と恐れられ、
滅びを司る神だろうか。


そんな神話とは裏腹にただの良い人だ。
年月が経つと神もここまで変わるんだな………









包丁「【では約束だ。
この器を返そう。すまなかったな】」


『！包丁様っ！』

包丁「気持ち、悪い………物凄く気持ち悪い」

『(あ、いつも通りの包丁様だ)』









ガクッと崩れるように倒れそうになった
包丁様の幼い体を支えると、
彼は真っ青になりながらそう口走る。

良かった、問題なさそうだな。
すると彼の足元に小さな蛇がこちらを見上げてる。
多分これが夜刀神様だ。

こうして見ると本当に蛇の姿をした
神何だなと改めて思い知る。









夜刀《ではな御用人。
歴史を守る役目、引き続き果たせ。

我はこの地から、汝の武運を祈っている》









そう言い残して、夜刀神様はシュルシュルと
その場から去っていった。
私はウエストポーチに入っていた宣之言書(のりとごとのしょ)を見た。

そこにはいつの間にか夜刀神様の
朱印が刻まれていたのだった。

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