747pager ページ8
すると長谷部はおもむろに
地面に向けて刃を突き立てた。
瞬間、ザンッ！！と何かが切れる。
地面に札が出現したのだ。
札は切られた瞬間に青い炎に焼かれ、灰となる。
長谷「赤神様が最も得意とした術。
それはトラップ式の術。
全ての地形、状況、相手の行動パターン。
それらを計算尽くし、罠を仕掛ける。
ふっ………あの方らしい。
時代が時代であるならば、軍師として………
天才的な力の持ち主であっただろうな。
…………お会いしたかったです。赤神様」
長谷部はそう告げ、地面からゆっくりと刀を抜き、
背後を振り返る。
そこに居たのは、ファイブと同じ顔をした赤神が居た。
名の由来と成った赤髪と血のように赤い瞳。
しかし以前のような人間味が感じられた雰囲気は無い。
その瞳は、ひたすら虚無であった。
感情がまるでないのである。
赤神《………目的の更新を確認。司令塔AF05より受信。
当目的を“四重家の血筋である四重Aの捕縛”と
“赤神本丸所属刀剣男士の殲滅”──
──任務を遂行します》
切国「………残念だ。あんたとの思い出さえも、
もう朧気にしか覚えていない自分が、心底嫌になる。
だが………あんたを取り戻すまでは、引き下がれなくてな」
長谷「貴方様は、このようなことは望まない。
我々は知っている。貴方様は“感情が欠けている”と………
“人のようにはなれない”と。
しかし、我々はちゃんと感じていました。
貴方様にも“心”が宿っている事を──
今、お助け致します」
切国「この本丸の始まりはあんただ。
なのに、あんな別れ方はあんまりだろう。
大丈夫だ。必ず、俺達が………あんたを取り戻すっ！！」
not,side〜end〜
─────────────────────
Aside
『あ"っ！？』
ドゴォォ！！
『ｯ、けほっ』
何度、術を繰り出したか。
何度、攻撃を躱し続けたか。
吹き飛ばされて、地面に叩きつけられた。
受け身を何とか取れたけど、ちょっと危なかった。
………やはり相手は機械だと実感する。
こっちは力を消費して、既に疲労が出始めてるのに、
ファイブはまだ動けている。
確かに、正しく人工審神者としての計画がうまく行っていれば、
底なしの体力で、遡行軍との戦いも大きく変わっていただろう。
アレが、敵になるとここまで厄介なものになるなんて。
私は少し、人工審神者計画を楽観視していたかもしれない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 291人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
冷泉 雪桜(プロフ) - 華凪さん» コメントありがとうございますー！これからも頑張ります！ (2022年11月1日 20時) (
レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
華凪(プロフ) - 完結おめでとうございます！！毎日愛読させていただき、更新をいまかいまかと待ち構えておりました。長い連載お疲れ様です！次の作品もすごく楽しみにしております！大変かと思われますががんばって下さい！これからも冷泉雪桜様の作品を楽しみにしております！ (2022年10月29日 22時) (レス) @page39 id: a45e30bab6 (このIDを非表示/違反報告)
冷泉 雪桜(プロフ) - 無事に完結致しました！皆様のおかけでございます。これからもよろしくおねがいします。 (2022年10月27日 20時) (レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：冷泉 雪桜
| 作成日時：2022年9月19日 12時
