776pager【壱なる物語】 ページ37
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それから、約半年後──
朝、燭台切があの人を起こしに行った時。
あの人は動かぬ機械となっていた。
心なしか、その顔はまるで穏やかに眠っているようだった。
あの人は最期に、
【人のように弔ってほしい】──と。
それだけを遺言に残した。
人形供養は聞いたことはあったが、
機械を、しかも人のように弔うなんて聞いたことがないと
そう言って笑っていた刀剣男士や、
悲しんで涙を流す刀剣男士も居た。
あぁ………そう言えば、
意外にも燭台切が一番泣いていたかも知れない。
隠れて泣いていた所を見てしまって、
赤神さんは愛されていたんだなって感じた。
それから、これまでの人生の中で、
これほど変わった葬式は無かったと思う。
まるで宴会のような葬式で、赤神さんが入った棺は
花で埋め尽くされた。
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切国「”それから………毎日、日記を書き記すようになった。
いつか、貴方と思い出話を共に語り合えるように──
そしてこれは私の決意の現れ。
私はこれからも覚えている。
嬉しかったことも、辛かったことも。
逃げず、受け入れて、前に進む為に。
貴方の分まで、覚えている。
それが今の私を形作るものであり、選んだ道だから”──
………これは……ここの審神者のものか………？」
これは、壱なる物語。
唯一無二を探して、求めて、そして共に生きる物語。
それぞれの思いと願いが入り混じり、
複雑に歪められた中で、一つの光を見つけるための道標。
切国「そこのあんたっ」
長谷「？………目が覚めたのか、山姥切。おはよう」
切国「、あんたは俺を知っているのか？」
長谷「………嗚呼。よく知っている」
切国「なら、ここの審神者………Aはどこに居る？」
長谷「！！お前……主の、名を………」
切国「直接会って、話がしてみたい。
これを読んで、興味が湧いた。
その………これを書いたのは俺の主、なんだろう？
どんな審神者だ？」
この思いが、例え貴方に届かなくとも。
私は、それでも貴方を想う。
長谷「………ﾌｯ……耳の良い、素晴らしい主だ。
俺達の声に耳を傾けてくださるような、自慢の主だよ」
さあ、行こう。
貴方が信じる唯一無二と共に、生きよう。
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冷泉 雪桜(プロフ) - 華凪さん» コメントありがとうございますー！これからも頑張ります！ (2022年11月1日 20時) (
レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
華凪(プロフ) - 完結おめでとうございます！！毎日愛読させていただき、更新をいまかいまかと待ち構えておりました。長い連載お疲れ様です！次の作品もすごく楽しみにしております！大変かと思われますががんばって下さい！これからも冷泉雪桜様の作品を楽しみにしております！ (2022年10月29日 22時) (レス) @page39 id: a45e30bab6 (このIDを非表示/違反報告)
冷泉 雪桜(プロフ) - 無事に完結致しました！皆様のおかけでございます。これからもよろしくおねがいします。 (2022年10月27日 20時) (レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冷泉 雪桜
| 作成日時：2022年9月19日 12時
