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生まれた時、最初に見たのは私を生み出したマスターだった。
マスターは私を見て、大層喜んだ。
“出来たっ！完成だ！
人工審神者を生み出すことに成功した！”と。
しかし、生まれたばかりの私には感情がなかった。
そして………致命的なバグ。
“霊力の不安定さ”と“刀剣男士を顕現できないバグ”だ。
それが発覚したとき………簡単に私は見捨てられてしまった。
マスターは諦めなかった。
私にはハッキング能力、学習能力はあったお陰で、
処分される事は無かった。
その能力を使えば、利用価値があるとマスターが
政府にそう証明して見せたからだ。
研究所から出たことは無かった。
そこで敵の情報を炙るため、ハッキング能力を鍛えてきた。
マスターは、そんな私を人間で言う
“友人”や“家族”のように接していた。
その頃から、だろうか。
私に、覚えのない感覚を覚え始めたのは。
それが後に“感情”であると知ることになるが、
この時の私は分からなかった。
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刀剣男士とは“繋がり”を強くすることで、
より団結力を高め、男士たちに認めたもらう事にも繫がる。
ブラック化が進む一方で、
政府は“人間特有の力である感情”を
機械兵にも宿すようにマスターに命じた。
そこからマスターは私に教えた。
“感情を学べ”と。
“己の存在を知り、他者を知り、生きる事を考えなさい”と。
私は言われた通りに学ぼうとした。
人が作り出す物語や歴史の書物をデータとして読み取り、
人と接するときどうすればいいのか、
ありとあらゆるパターンを計算しながら、
言葉を学び、他者と話すことを学んだ。
でも、何かが足りなくなる。
どうやら私は“感情を学び、あらゆる場面のパターン”を
“データ”として理解は出来ても、
“真の意味”を理解出来ることは出来なかった。
感情の言葉も分からないようなものを、どう表すかなんて。
私には、理解できなかった。
私はただ、命令を遂行し、
マスターが望む結果を出すだけだった。
─────────────────────
何年か経った頃。私に兄弟が出来た。
個体番号AF05は、正しく“完璧”な機械兵だった。
私のこれまでのデータを元に、
ファイブは生み出されたようで、
私は結局………データ分析するための試作機。
ファイブは全て完璧に熟せる機械兵になる為に、
私のこれまでは全て、データとしか扱われなかったのだ。
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冷泉 雪桜(プロフ) - 華凪さん» コメントありがとうございますー！これからも頑張ります！ (2022年11月1日 20時) (
レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
華凪(プロフ) - 完結おめでとうございます！！毎日愛読させていただき、更新をいまかいまかと待ち構えておりました。長い連載お疲れ様です！次の作品もすごく楽しみにしております！大変かと思われますががんばって下さい！これからも冷泉雪桜様の作品を楽しみにしております！ (2022年10月29日 22時) (レス) @page39 id: a45e30bab6 (このIDを非表示/違反報告)
冷泉 雪桜(プロフ) - 無事に完結致しました！皆様のおかけでございます。これからもよろしくおねがいします。 (2022年10月27日 20時) (レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冷泉 雪桜
| 作成日時：2022年9月19日 12時
