754pager ”真の審神者の力“ ページ15
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その言葉を意味するのは──
鶴丸はとうとう驚きを隠すことが出来ず、
Aの両肩に掴みかかる。
鶴丸「な………っ！
自分が何を言ってるのか、分かっているのか！？
それは、きみ自身も一番恐れていたものだろう！！
もしもその契約をしてしまえば、
きみは………もう戻れないぞ！！
”こちら側“に来すぎてしまう！
それがどれほど恐ろしいものか、
きみは十分理解している筈だ！」
『分かってる。でも、もう………逃げたくないの。
私は、ここで──貴方達と生きると決めた。
だから、貴方達に私の真名を教えた！
私は知っている。
貴方達は、私が一番恐れている事を絶対にしないって。
………そうやって、信じさせてくれたのは貴方達だから』
鶴丸「ｯ、」
『この身も、名前も、全てこの場所に預けてもいいって。
身を委ねてもいいって、信じさせてくれた。
真名を預けた時から、貴方達はいつだって私を隠せた筈。
でもしなかった。だから、私は信じてる。
鶴丸さん。貴方のことも』
その言葉に、揺らぎはない。
戦場である事を忘れてしまいそうなほど、
彼女の凛とした声は、辺りに響く。
そんな彼女に対して、鶴丸は最初どう言葉にしようか
分からないように、声にならないようなハクハクと
口を開いては閉ざしを繰り返していた。
しかし、やがて一つ息を吐くと、
彼の口角は、優しく弧を描いていた。
その顔は愛しいものを見つめるような、
そして切なそうに、泣きそうな顔をしていた。
not,side〜end〜
─────────────────────
鶴丸side
俺はAに惚れていると自覚してから、
毎日、切なくも愛しい気持ちが溢れるばかりだった。
嗚呼………俺が彼女を好いたのは、
彼女のこういうところが好きだからだろう。
酷い子だ。俺の気持ちも知らないで。
知っていたんだ。
きみが、山姥切を好いていると。
見ていれば分かる。俺はいつでもきみの事を想っていた。
想っていたからこそ、目はいつもきみを追っていて。
そしてきみの視線の先は、いつも山姥切だった。
そうだ、俺では駄目だったんだ。
俺ではきみを救えない。守れない。
赤神と歌仙を失い、絶望に突き落とされたきみの心を、
俺は救ってやれなかった。
守りたいと思っていても、
この体はいつも言うことを聞いてくれない。
手を伸ばしても、きみには届かない。
それが至極、寂しく、虚しかった。
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冷泉 雪桜(プロフ) - 華凪さん» コメントありがとうございますー！これからも頑張ります！ (2022年11月1日 20時) (
レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
華凪(プロフ) - 完結おめでとうございます！！毎日愛読させていただき、更新をいまかいまかと待ち構えておりました。長い連載お疲れ様です！次の作品もすごく楽しみにしております！大変かと思われますががんばって下さい！これからも冷泉雪桜様の作品を楽しみにしております！ (2022年10月29日 22時) (レス) @page39 id: a45e30bab6 (このIDを非表示/違反報告)
冷泉 雪桜(プロフ) - 無事に完結致しました！皆様のおかけでございます。これからもよろしくおねがいします。 (2022年10月27日 20時) (レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冷泉 雪桜
| 作成日時：2022年9月19日 12時
