消えない烙印 (ページ39)

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烙印38 ページ39

今日は雨。

外で風に吹かれながら読書をしようと思っていたリベラの姿は図書室で見られた

窓辺の席に腰を下ろし本を読むリベラ
膝には丸くなったアルが乗っている

『ご機嫌よう、リベラ。
君はいつもここで授業をサボっているのかい？』

声の主はリドルだった。
彼は「隣、良いかい？」と尋ね、リベラが頷くとお礼を言って腰を下ろした

「久しいね、リドル。あれから寮生とは順調かい？」

ﾘﾄﾞﾙ「嗚呼、お陰様で。
まだまだルール違反をする寮生は居るけれど」

リベラは愚痴を零しながらも、少し表情が丸くなったリドルを見て安堵する。

ﾘﾄﾞﾙ「キミはよく本を読んでいるけれど、何を読んでいるんだい？」

リドルの問に対して、リベラは本を少し閉じて表紙を見せた

《獅子の王》

ﾘﾄﾞﾙ「獅子の王…。
ボクもよく本を読むけれど、この本は初めて見た」

「リドルですら読んだことの無い本があるなんて驚いた。
とても面白いよ、ぜひ読んでみるといい」

そう言ってリベラは本に視線を戻した

ﾘﾄﾞﾙ「リベラ、キミはいつもここで授業をサボっているのかい？」

「YES、と言ったらキミは首を跳ねるのかい？」

ﾘﾄﾞﾙ「そうしたいところだけど、生憎キミはうちの寮生では無いからね」

何故授業を受けないのか、リドルが尋ねるとリベラはいつも決まった答えを返す

「必要ないことだから」と。

謎が多い彼女を知りたいと思う一方で、触れてはいけないのでは無いかと躊躇うリドル

ﾘﾄﾞﾙ「キミは本当に不思議だね」

そう言って本棚からとってきた本を開き、読み始めた