五色兄妹物語

物語32話 ページ34

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「烏野高校対青葉城西高校練習試合始めます!!」


「「お願いしあーす!!」」



試合が始まった


日向はずっと緊張していて


澤村先輩がレシーブの姿勢に入ってボールを待っている
時に日向が横からﾊﾞｯと横入り


なんとか縁下先輩がカバーし田中先輩に上げる


田中先輩のスパイクは相手のブロックに叩き落とされた




烏野はすぐさまタイムアウトをとる


影山が日向に怒鳴り

日向は涙目だ




さらによりによってこのタイミングで日向のサーブ


サーブミスは即失点

日向がミスれば1セット目が終わる


日向は呼吸が止まっているんじゃないかと思うくらい
カチコチに固まっている




笛が鳴り

日向は「ひっ」と声を上げてボールから手を離す


サーブを打ったあと

日向はヤバイとゆう顔をして



すると


　バチコーン!!


とすごい音を立て影山の頭にクリーンヒット




ピピーと笛が鳴り


第1セット終了




影山がキレる…!

澤村先輩が影山を宥めようとする



影「…まだ…何も言ってませんけど」


恐ろしい…



1セット目を落としたことよりも

ここで皆が日向を責めて日向が畏縮したら終わりだ



田「…ぶ ォハーッ!! ぅオイ後頭部大丈夫か!!」


月「ナイス後頭部!」



菅「!? 煽るのもダメだっつーの!」


澤「ヤメロお前らっ」



田中先輩、月島二人の笑い声が体育館に響く


日向の方をみると

仏様のような笑みを浮かべる日向


考えはわかる「やってしまった」だろう



影山がゆらりと歩き出す


日向は同時に壁の方へ下がる


日向の前で止まる影山



影「……………お前さ」


日「ｯ………ハイ」


影「一体 何にビビってそんなに緊張してんの?
　相手がデカいこと…? 初めての練習試合だから…?」



大量の汗が浮き出る日向



影「俺の後頭部にサーブをブチ込む以上に恐いこと
　って____…なに?」



スパァンと頭を叩く



日「__…とくにおもいあたりません」


影「じゃあ もう緊張する理由は無いよなあ!
　もうやっちまったもんなあ! 一番恐いこと!」



スパァンとまた叩く影山



影「……それじゃあ…」


日「!!?」


影「とっとと通常運転に戻れバカヤローッ!!」



…あれ?

日向ぶん殴られるかと思ってた


日向も驚いてる



田「おいコラ日向ァ!!」



田中先輩が日向の方へ向かい


日向は正座する


何か話している



田「ナメるなよ!! お前が下手糞なことなんかわかり
　きってることだろうが!」


日「えﾞっ…」


　

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