五色兄妹物語

五色工前髪物語 ページ2

−Aside−



中学1年



私は小さい頃から美容師になりたいとゆう夢があった

誰にも言ったことはない



だけど今日初めて兄の工に話した



工「じゃあ俺の前髪切ってくれ!
　最近目にかかってきてバレーしにくかったんだ」




練習台になってくれるみたいで


私の夢を応援してくれた



私はやった!って喜んでハサミを持ってきて

工と向かい合わせに座って


前髪を持ってシャキンと切ったのね



そしたらさ

思いのほか切りすぎちゃって



あーもうこれどうしようもないなって

ク○ラップのCMの子みたいだもんなって



キレられる…

もういっそのこと馬のマスク被せて逃げようか…




工「終わった? 早かったな、鏡見てくる!」


『!!』



ヤバイ! 見たらヤバイ!



『つ…つと 工!!

　あ、あのーちょっと切りすぎちゃって、ゴメー…』



工「おー! 結構いい感じ!」


『え』



工「視界広くなった!」



警察官の敬礼のようなポーズをとって辺りを見渡し


私をみて「似合ってる?」と聞かれ、そのどうしようもない前髪を



「似合ってるよ!!」と、


とりあえず誉めまくって


自分の部屋兼工との二人部屋に逃げる



私は部屋で静かに美容師の夢は諦めようと誓った




因みに今でもずっと工の前髪は私が切ってる(頼まれた)

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