▽ ページ10
理系に強い爆処組による説明は続く。
「振動を与えるとペットボトルの表面に沿って、上の方から凍り始めるから、恐らく桃園は過冷却になったスポーツドリンクの中に鍵を入れて、振動させて上の方が凍ってからひっくり返して、鍵をドリンクの中央に寄せて全体を凍らせ、鈴木の嬢ちゃんに飲ませたんだろ」
「スポーツドリンクは濃い色がついてるし、ジェル状に凍るから中の鍵は見えなかったってこと」
さすがは理系に強い奴らである。私よりも説明が上手い。
「じゃあ、そのスポーツドリンクを溶かせば…」
「出てくるだろーな、桃園が石栗を殺害した痕跡がな」
そこまで言うと、桃園さんは罪を認めた。
動機は以前亡くなったというサークルのメンバーである、瓜生さんの事故だったと言う。
好きな人の敵討ち、ね…。
涙ながらに語る桃園さんは、静岡県警によって連行された。
事件が解決し帰ろうとすると、コナン君と諸伏が何やら話していた。
「いつの間にコナンちゃんと仲良くなったんだろう？」
「さぁな」
「昔から子供に好かれるタイプだし、懐かれてるんじゃない？」
そんなことを話していると、諸伏が「オレは安室さんと帰るよ」と言ってきた。
別にいいけど、大丈夫か？？
▽
帰りは3人で車に乗る。陣平ちゃんとどっちが運転するかで揉めたが、結果俺がじゃんけんに勝ちキョンちゃんと後部座席に座る権利を獲得した。
不機嫌そうに運転席に座る陣平ちゃんをよそに、キョンちゃんは眠いのか俺に寄りかかってきた。
…か、かわいい！！
寝ぼけてるのか、俺の肩に頭を乗せながら手をいじってくるキョンちゃんにニヤニヤしてたら、陣平ちゃんが乱暴にドアを閉めた。
ちょ、これ俺の車なんだけど！？
「ちっ、ハギ覚えとけよ」
不穏な言葉が聞こえたが、俺の手を握りながら眠ってしまったキョンちゃんを見てどうでも良くなった。
てかキョンちゃんバブいな！？
結局、家に着くまで熟睡していたキョンちゃんを抱っこ(いわゆるお姫様抱っこ)をすると、陣平ちゃんに奪われた。…仕方ない、譲ってあげるか。
「ん…んぇ！？なんで…？？？」
「お目覚めか？」
目が覚めたらしいキョンちゃんが、自分の状況にびっくりして思わず陣平ちゃんの首に腕を回す。
おい、ニヤけてるの分かってんぞ。
クソ、色々と羨ましい…！！
「ま、松田、恥ずかしいから降ろしてくれない？」
「別に誰もいねーし平気だろ」
「…」
あ、キョンちゃん拗ねた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 279人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雹(プロフ) - 水さん» コメントありがとうございます！今まで全然気づかず申し訳ないです。教えていてだきありがとうございます。修正させていただきます！ご指摘ありがとうございます！！ (9月20日 8時) (
レス) id: 43b36fd2d9 (このIDを非表示/違反報告)
水(プロフ) - ログインしないで読むと、名前変換が適用されず、萩原さんから呼ばれる時だけ「ちゃん」になってしまうのでお暇な時で大丈夫ですので直してくれるとありがたいです！よろしくお願いします！これからも更新頑張って下さい！ (9月19日 10時) (レス) @page10 id: 5700234c3e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雹 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/novel/Haku_SHS/
作成日時：2023年9月10日 23時
