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「恐らく犯人は石栗さんを花瓶で撲殺したあと、数個のドライアイスの上に、あらかじめフレームに紐を通しておいたラケットを被せて、さらにその上に遺体の尻を乗せ、部屋から出たあと引っ張って遺体を扉に寄せたんでしょう。もちろん紐は、回収できるように結ばずに」
安室さんに助言されながら推理を話すと、蘭さんが納得したように「あの部屋に行った時足の指がひんやりしてたんだ！」と納得していた。
ドライアイスが扉のそばにあったから、冷気を感じたのだろうと。
すると、毛利探偵が手を組みながらなるほど、と呟いた。
「やっと犯人が分かったよ」
「え」
「えっ？」
「まず、ドライアイスがあった事を裏付けるような証言をした(梅島)真知さんは容疑者から外していいでしょう。メガネの坊主が石栗さんの部屋にいた事を知っていた、高梨さんもしかり。子供が寝ているそばで殺人をやらかすやつはまず、いませんからね」
思ったよりもちゃんとした推理に驚く。…なんか起きてると胡散臭いな。
「となると、残るはその2人よりも先に石栗さんの部屋へ行き、氷やドライアイスが溶ける時間を十分に稼げた─桃園琴音さん」
「っ…！！」
「あなた以外に犯人は考えられませんなぁ。違いますかな？」
「っ……」
予想以上にまともな推理だ。そんな事を思っていたら、近くにいた松田が、「起きてると胡散臭ェな…」と呟いてた。
やっぱりそう思うよね…。
それは他の人も同じなようで、横溝刑事はいつものように眠ったフリ(フリじゃない)をやらなくていいのかと耳打ちしていた。
…珍しくまともな事を言ってるのに散々な言われようである。
そこから、毛利さんは犯行手順を私たちの推理を元に話す。
おお、当たってる…！！
「じゃあ、合鍵はどこにあるのよ」
「えっ？」
「鍵、かかってただろ？石栗の部屋」
流石に合鍵消失のトリックまでは分かってないようだ。
「凍らせたスポーツドリンクだよ」
「「え？」」
「過冷却水」
「かれい…なんだって？」
「過冷却水、水が凍るはずの凝固点0度以下になっても氷にならずに液体のままでいる水のことで、振動とかの刺激を与えると急速に凍り始める水だ」
「作り方は簡単。均一に冷えるようにペットボトルをタオルで巻き、マイナス5度くらいの冷凍庫に4〜5時間寝かせるだけ」
私たちのスポーツドリンクも同様の手を使って凍らせたのだ。
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雹(プロフ) - 水さん» コメントありがとうございます！今まで全然気づかず申し訳ないです。教えていてだきありがとうございます。修正させていただきます！ご指摘ありがとうございます！！ (9月20日 8時) (
レス) id: 43b36fd2d9 (このIDを非表示/違反報告)
水(プロフ) - ログインしないで読むと、名前変換が適用されず、萩原さんから呼ばれる時だけ「ちゃん」になってしまうのでお暇な時で大丈夫ですので直してくれるとありがたいです！よろしくお願いします！これからも更新頑張って下さい！ (9月19日 10時) (レス) @page10 id: 5700234c3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雹 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/novel/Haku_SHS/
作成日時：2023年9月10日 23時
