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「け…警部、地下に侵入者が！」
警備していた1人が中森警部にそう告げる。
既に地下には白馬くんがいるし、キッドを捉える為に催眠ガスを噴射する装置も設置した。
「ナベ先輩の予想通りっすね！」
「…いや、待って……」
私がここまで予想できるってことは、快斗くんも恐らく想定内だろう。
となると、もしかしたら…
色々考えているうちに、カウントダウンは0になり、煙幕が上がった。
そして人影が揺れる。
「警部、怪盗キッドは捕まえました」
「おお、でかしたぞ白馬くん！」
立っていたのは白馬くんだった。
彼はリポーターから取材を受けている。
…いや……
「白馬くん、キッドを捕まえた感想は？」
「いやぁ、チョロいもんですよ」
「…違う、彼はキッドだ！！」
「何！？」
私がそう言うよりも早く、白馬くんは天井へ棒を向ける。
その棒の先端から大きな風船が膨らみ出した。
「何だねその風船は？」
「いやぁ、ちょっと…ここからトンズラしたいもんでねっ！」
白馬くんが言うや否や、地下に向かっていた警備隊から無線が入る。
『け、警部！地下にいるのはキッドじゃありません。白馬探偵です！』
「貴様は…怪盗キッドォ！！」
白馬くんの変装を解いたキッドは追いかけてくる警部を近づけさせまいとトランプ銃を足元に撃ち放つ。
「おのれぇ、キッドめ！」
「中森警部、安心して下さい。まだ策はあります」
「策！？」
女神像の上に乗ったキッドは、膨らませた風船を利用して上へ逃げるつもりだろう。
「失敗を想定して策を練るのは定石。それに、地上も屋上も警備が厚ければ、脱出ルートは絞れます」
「なるほど、堂々と女神像を展示してある部屋から脱出するつもりか！」
「おそらく」
「それじゃあ策って…？」
余裕綽々の表情を浮かべ、女神像と共に宙へ浮かび始めるキッドだったが、キッドが来る前に白馬くんと仕掛けた策が発動した。
ガシャン
女神像と床を頑丈な鎖で固定したので、風船の力じゃ到底引きちぎれないだろう。
女神像ごと盗むのは無理だと諦めたらしいキッドは、女神の手首にかけられたブレスレットの宝石を確認していた。
「…外れなら長居は無用だ」
「今だ！！」
キッドが宝石に気を取られた瞬間に中森警部が風船に向かって発砲した。
急激に空気が抜けた風船は、そのままキッドと共に空の彼方へ飛んでいってしまった。
【警視庁中森警部、渡辺警部考案の策で女神像を死守！！】
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雹(プロフ) - 水さん» コメントありがとうございます！今まで全然気づかず申し訳ないです。教えていてだきありがとうございます。修正させていただきます！ご指摘ありがとうございます！！ (9月20日 8時) (
レス) id: 43b36fd2d9 (このIDを非表示/違反報告)
水(プロフ) - ログインしないで読むと、名前変換が適用されず、萩原さんから呼ばれる時だけ「ちゃん」になってしまうのでお暇な時で大丈夫ですので直してくれるとありがたいです！よろしくお願いします！これからも更新頑張って下さい！ (9月19日 10時) (レス) @page10 id: 5700234c3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雹 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/novel/Haku_SHS/
作成日時：2023年9月10日 23時
