お酒にはご用心 ページ1
※ちょっと注意
例のミステリートレイン事件の後、家に帰ったら諸伏にこってり絞られた。
普段怒らない人が怒ると怖いというのは本当らしい。
「本当にごめん」
「もう変な置き手紙をして勝手にいなくなるなよ」
「…うん」
諸伏は幼少期に両親を亡くしていることもあってか、より一層今回の件は思うところがあったのだろう。ごめんて。
「…反省してるみたいだしもういいよ。次やったらもう二度とオレから離れないようにするけど」
「…」
サラッと怖いこと言うのやめてくれる？
気持ちを切り替えようと、先ほどの雰囲気から一転し諸伏と酒盛りを始めた。
─
「A〜！！」
「なに？」
酒盛りを初めて2時間。二人とも酔っ払い始めた。
今回は日本酒多めで、私も諸伏も特段お酒に強いわけではないから普通に酔った。
諸伏は酔うと面倒くさ…彼女ムーブをしてくることがある。
今だって、
「Aはオレのこと、好き？」
「んー優しいから嫌いじゃないよー」
同期としてはもちろん大切に思っているが、それ以上の感情があるかと言われれば答えはNOだ。
…酔いすぎて頭回んなくなってきた…
「…ちゃんと言ってよ、オレのことすき？」
「だからきら…」
嫌いではないと続くはずだった言葉は、諸伏によって遮られた。
口が塞がれ、酸素を求めて少し開くと、ぬるりと舌が割り込んで来る。
「んんっ…」
気づけば向き合うように膝の上に座らされ、頭をがっしり抑えられながらも、舌を絡め取られる。
限界で自然と目に涙が浮かんできた。
「きもちよかった？」
「…ばかじゃないの」
ようやく解放されたと思ったら色気を含んだ顔で言われ、視線から逃れるように俯く。
目の前の諸伏の胸板に、顔を押し付けるようにして視線から逃れると、「ああ、もう！」とどこか嬉しさを含んだような声が聞こえた。
「なんでそんなかわいいことするの」
「はぁ？なにいって…」
思わず顔を上げると、愛おしいものを見るような表情と目があう。
「A」
「なに」
私の名前を呼ぶ諸伏の顔が近づいてきた。
キスされる…！！そう思って目を瞑ると覆い被さるように肩に顔を埋められる。
「…もろふし？」
「…」
声をかけるも反応がなく、何度か呼びかけると、寝息が聞こえる。どうやら寝てしまったようだ。
…いや、このままじゃ私動けないじゃん。
結局諦めて諸伏を巻き込みながらその場に寝っ転がった。
翌朝。
互いに昨晩の記憶は途中から無かった。
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雹(プロフ) - 水さん» コメントありがとうございます！今まで全然気づかず申し訳ないです。教えていてだきありがとうございます。修正させていただきます！ご指摘ありがとうございます！！ (9月20日 8時) (
レス) id: 43b36fd2d9 (このIDを非表示/違反報告)
水(プロフ) - ログインしないで読むと、名前変換が適用されず、萩原さんから呼ばれる時だけ「ちゃん」になってしまうのでお暇な時で大丈夫ですので直してくれるとありがたいです！よろしくお願いします！これからも更新頑張って下さい！ (9月19日 10時) (レス) @page10 id: 5700234c3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雹 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/novel/Haku_SHS/
作成日時：2023年9月10日 23時
