【wrwrd】目の前に推しがいるんだけど！？2【d!】【軍パロ】 (ページ43)

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gr「しんぺい神、検診が終わったらAを借りてもいいか？」

空気を変えるように、グルッペンがいつもより声を張り、低い声でそう言った。
嫌だ。もうAと離れ離れになるんか。まだ、手合わせもしてへんのに。

gr「なんだゾム。お前も心配だったら一緒に来たらいいゾ」

グルッペンは俺の顔を見ると、鼻で笑った。そんなに俺は分かりやすいのだろうか。

si「それじゃあ、検診するから出て」

長い間眠っていたAとの束の間の幸福を楽しんでいると、しんぺい神によって終わりを告げられた。もう少し居たいと思ってしんぺい神の顔を見ると、ここ最近で一番の笑顔だった。
しんぺい神のその様子に俺を含めた全員が震え上がり、そそくさと医務室から出て行った。

si「ああ、ゾムは残っといて。そこにあるピザ食べていいから」

しんぺい神はカーテンを閉めながらそう言った後、何かを持った数人の衛生兵と共に中に入って行った。

外に取り残された俺とピザ。
いつの間にあったのかは分からないが、皿の上にある大きなピザはまだ湯気がほかほかと立ち上っていて、俺の食欲を掻き立てた。

体は正直にぐうと腹の虫を鳴かせる。急いでピザを切り分けて、ひとつ手に取った。

見た目よりも意外と重みを感じるそれに、思わず涎が垂れそうになる。
慌てて口内に溜まった涎を飲み込み、熱いピザに息を吹きかけ冷やしながら、口に入れた。

久しぶりに食事の味がした。