【wrwrd】目の前に推しがいるんだけど！？2【d!】【軍パロ】 (ページ26)

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けたたましく鳴るその鐘の音から、数秒遅れて俺の元へと所謂連絡係が駆け込んできた。

「失礼しますｯ！総統閣下、R国が開戦時刻を破って前線へと軍を進めているようです」

片方の膝と手を床へとつけ、俺を敬うようにして待機するロボロのところの兵士。

まだ排除したスパイが残っていたのだろう。幹部や兵士の一部が訓練場へと集っているのを良い事に、早々に決着をつけようと攻め入ってきたのは見て明らかだ。

が、そんなことは予想していた。

gr「オスマン、幹部を集めろ。ここに、だ。そして、情報管理部隊伍長。迅速な報告感謝する。下がれ」

簡易的な敬礼をして部屋を出て行くのを確認すると、少し乱雑に先程まで行っていた書類を端に寄せる。既に部屋を後にしているオスマンはまだかと待ちながら、訓練場へと目をやると既にほとんどの人間は居なくなっていて、その中でも一瞬ちらりと俺の目に写った兵士の姿に違和感を覚えた。

zm「こんな早くに始まるなんて聞いてへんのやけど！」

全速力で駆け上がってきたのか、フードも外れ目元に深くかかっている前髪もかきあげられているゾムが扉を開けて、こちらへと歩んできていた。

『はよ離せや』

ふと、どう相手をいたぶってやろうかと物思いに耽ろうとした所でAの声が聞こえ、現実へと引き戻される。見ると、ゾムに担がれて来たようで、一般人に比べると短い手足をバタバタと暴れさせていた。

zm「離すけど、今から戦争で大変なんやから、勝手に部屋に戻らんといてな」

不貞腐れたような顔をしたAを1人、ふかふかのソファーの上にゾムは降ろした。

tn「グルさん、書類進んどるやろな」

緊急事態だと言うことで省かれたのか、俺がただ単に聴き逃したのか分からないが、ノックもなく扉が開いて、トントンが俺の目の前へと進んでいた。トントンの視線の先には幾分か終わっていて、更に上へと運ぶ予定の物と、確認が済んで処分する予定の物があった。

gr「当たり前だろう。さて、集まった所で始めるとするか」

いつも通りのトントンとの談笑も済んだ所でトントンから視線を外せば、幹部らが集まっていた。握っていた筆を置いて、長い間座っていた椅子から立つ。部屋に備え付けてある本棚の本を少し入れ替えてやれば、本棚が動いて見慣れた部屋へと繋がった。