【wrwrd】目の前に推しがいるんだけど！？2【d!】【軍パロ】 (ページ25)

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os「そう、やな」

何故かオスマンは声を詰まらせたが、その後は何も言わない。その事に気付かないふりをして、再び窓の外へと目を向けた。

gr「ふむ」

見ると、コネシマがAに押し倒されているところであった。Aの体躯はひょろっちくてコネシマならば簡単に退かして起き上がることが出来るであろうが、すぐに首へと当てられたナイフによってそれを不可能にされていた。

Aが何かを喋っている。コネシマが顔を歪める。

Aの暴れっぷりに、自由さに、凶暴さに。その影響力に俺は1人興奮した。こんなにも人を変える人間がいるのかと。まだ俺をこんなにも魅了する人間が居たのかと。その余りにも人間らしからぬ思わす、Aの雰囲気が大変興味深く思えた。

それに知らずともオスマンは脅えているように見えた。

今チラリと見れば、目の奥には畏怖の感情が現れており、忙しなく足を組んだり戻したりを繰り返している。この暫く退屈であった日常が変化してしまうのを危惧しているようだった。

そんなもの、些細なことでしかないのに。

我々は日々進化する生き物である。この身も思想も全てが同じである時は一瞬たりともない。

それをあいつらは知らなかった。

現状を維持出来れば良い。この幸せが続けば良い。

そんなのはつまらない。

gr「なあ、オスマン。君はAに対して何を思うんだ？」

その人間らしい思考が気になって仕方が無くて。ついついオスマンにどう思われるかとか気にする暇もなく、そんなことを口にしていた。

os「いや、別に。う、うん、はは」

苦笑いを浮かべてらしくもなく会話を逸らしたオスマンに、先程の思考が間違いではなかったことを知る。

gr「そうか。ほら、決着が着いたようだぞ」

こちらを見ていたオスマンにそう言って窓の外を見るように促す。訓練場には首輪のように首に青いインクをべっとりと付け、項垂れたように床に座り込んでいるコネシマと、左胸の心臓辺りに青いインクで大きめのバツを書かれ、ゾムとコネシマの間に立っているショッピが居た。

一段落付いたのか、Aは木製のナイフを投げて遊んでいる。

そのナイフをゾムが奪い取った時、大きな鐘の鳴る音が聞こえた。