【wrwrd】目の前に推しがいるんだけど！？2【d!】【軍パロ】 (ページ18)

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未だにシャオロンによる、シャベルでの降って下ろしての単調な攻撃が続いていた。もちろん、彼には一回も当たったことは無い。半ば呆れたように、その手管に慣れたようにすらりすらりと躱していく様は、まるで何かを踊っているかのようであった。

sha「なぁ」

シャベルを振り下ろしながらもシャオロンが喋る。その言葉はシャオロン自身が意図して発したものではなくて、シャオロン自身でさえも驚いていた。

sha「いや、えーっと、」

『どうオチをつけるつもり？』

言葉が止まった隙を見計らって、彼のナイフが空を切った。唐突に始まった会話がぬるりと紡がれていく。

sha「お前が俺に敗北する(殺られる)のがオチや」

『はっ』

乾いた笑いと共にまた繰り出されるのはナイフ。空を飛んだ。

それをシャオロンは高いジャンプによって躱す。長い闘いの幕開けは、シャオロンのシャベルによる床が叩かれた音だった。

当たらない。当たらない。お互いの攻守がぐるりぐるりと入れ替わって、時計の針がずんずんと進んでいた。

ひそりひそりとシャオロンを応援する言葉が兵達の間で拡がった。その言葉をシャオロンは拾うことが出来なかった。無理矢理にでも、力づくでもと我武者羅にシャベルが牙を剥く。間を縫うようにナイフがひゅんひゅんと飛ぶ。

まさにサーカス。ここまでに武器が飛び交う闘いは、まだ数少なくとも、なかった。
投げナイフの技で魅せているのは一方だけなのだが。