【wrwrd】目の前に推しがいるんだけど！？2【d!】【軍パロ】 (ページ2)

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彼女はひとつのナイフを取り出した。顔を真っ赤にさせて、興奮したように呼吸をしていた。

『前線がいい。護衛やスナイパーは引き受けられない』

その場に居続けることは出来ない。

彼女は荒々しくそう言った。部屋に入った時の雰囲気とはガラリと変わっている。あんなに腰が低かった人間はどこへ行ったのか。単調な動きでナイフをぶんぶんと振っている。

zm「クハハ！おまっ！やっぱりええなァ」

黄緑の瞳はゆっらゆっらと左右に揺れる。ギラギラと彼女の瞳を見て離さない黄緑の瞳は、彼女と同じように燃えていた。

誰かが紅茶を飲んだ。その紅茶は甘ったるくて喉が焼けそうだとまた誰かが言っていた。
誰かが茶を飲んだ。その茶は苦くて舌がちぎれそうだとまた誰かが言っていた。

ひとらんらんがメイドを1人呼んだ。メイドの首元には白いリボンが巻かれている。そのリボンは誰に所属しているかを表すものだ。
メイドは一旦部屋を出ると、暫くして戻ってきた。走って戻ってきたようで、彼女とは少し違う頬の赤くなり方をしていた。
メイドはひとつの的を持ってきた。丸くて中心に赤い点がある的。

ht「この的を狙って」

そう言うとひとらんらんは的を上へ投げた。綺麗な軌道を描いて落ちていく的。全てがゆっくりになった。

すぱん。

落ちていった的は中心にナイフが刺さっていた。

『つまんな』

ぷいっとそっぽを向いた彼女にはさっきのような闘志は感じられなかった。