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私は十歳の頃に鬼に家族を殺.された。



私はその時、たまたま町へ出ていた。
帰ってきた時には家族はすでに死.んでいた。




ツンと鼻を刺すような鉄の匂い、真っ赤に染る家族。両親はまだ形が残っていたが、弟たちは酷く、原型を留めていなかった。



見ていることが出来ず、近くの叔母さんと、おじさんの家に走った。



突然家に来た私に2人はすごく驚いていたが、
私の説明と、その時の私の顔を見て、何かを察したのか、私のことを受け入れてくれた。



その後私はおじさんと一緒に、自分の家に戻り、家族を埋葬した。



それからしばらくは、涙が止まらなかった。
さらに、悪夢にも(うな)され、ろくに眠ることも出来ずにいた。



それがある日、ピタッと涙が止まり、悪夢も見なくなった。世界から色が消えたのと同時に。

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作者名:なごん | 作成日時:2022年12月26日 11時

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