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ポップコーンの次の日、詰まり昨日は仕事で会えず、今日は仕事を午前中に全て終わらし仕事という名の邪魔を消し、Aさんが今日行きそうな場所へ向かう。
今日行く場所は谷崎くんが教えてくれた場所でナオミちゃんも絶賛のパンケーキ専門店。
写真を見せて貰い、Aさんが好きそうな物ばかりで行くなと推理してやって来た。
だんだんストーカーっぽくなってきたなぁ…。
ま、まぁ、今日連絡先を聞けたら大丈夫だ。前回はタイミングを失い聞けなかった。
店の中に入るとメープルシロップの良い香りが鼻の奥を通る。
Aさんはいるかな…。
キョロキョロと店内を見回す。
だがAさんの姿は見えない。
推理は間違えか…。
其の時、
「わっ!」
太宰「!?Aさん…。」
「えへへ、店の中に見た事がある後ろ姿が見えたから!」
太宰「前回の仕返しですか?」
「そんな感じ。」
ニッと歯を見せ笑うAさん。
今日は仕事だったのかシックで落ち着いた服装だった。
折角だし一緒に座ろうと提案をする。即オッケーが出て一緒の席に座る。
太宰「今日はお仕事だったんですか?」
「別に敬語入りませんよ?見た感じ私より歳上そうだし…。」
太宰「え?そうですか?私は同い歳かと思ったんですが…。」
「…ご年齢聞いても、」
太宰「大丈夫ですよ。確か…今年で二十二ですね。」
「え、一緒だ!私も二十二歳です!」
太宰「矢ッ張り同い歳でしたね。」
「同い歳って判りましたし…お互い敬語、外しませんか?」
太宰「其れもそうだね。じゃあ、普通でいかせてもらうよ。」
「其の方が話し易いしね。」
笑い合っていると店員さんが頼んでいたパンケーキを持って来てくれた。
私はハニー×2パンケーキ。
Aさんはラズベリーパンケーキ。
パンケーキを見るAさんの目は何時も通りキラキラしていて、自然な笑みになる。
少し大きめにカットして食べる。
「んんんーー!美味しい!」
太宰「幸せそうだね。」
「美味しい物を食べて幸せになるなんて当たり前!誰もが笑顔になる!」
太宰「あはは、そうだね。誰もが笑顔になる魔法だね。」
結局此の日も連絡先を聞けず、年齢だけ判った。
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のぶめ - こんなに泣ける小説初めて見た… もう幽霊怖いとか言えなくなりそうです〜(号泣) (2018年12月9日 10時) (レス) id: 4aa4850497 (このIDを非表示/違反報告)
Bandage - え、やばい……私はこんなに涙腺が緩かったっけ?(汗)切なすぎる……でも良い作品ですね。 (2018年5月26日 16時) (レス) id: 5043cdfb1a (このIDを非表示/違反報告)
白雪(プロフ) - 涙が止まらないです。占いツクールで号泣したのはこれが初めてです。愛してるっていい言葉だなって思いました。 (2018年3月7日 20時) (レス) id: 20fdbb622f (このIDを非表示/違反報告)
泣き虫*シズク - バカっこさんの作品で何回泣かされるのでしょう(号泣 (2017年2月2日 16時) (レス) id: edceb82775 (このIDを非表示/違反報告)
砂乃騎 紫@トリップ信者募集(プロフ) - 涙が止まりません...。最後の、「いっぱいたべる君が好き」が過去形になったとこでめっちゃ涙が溢れてきました。とてもよかったです! (2017年1月15日 23時) (レス) id: e36516c6c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:id | 作者ホームページ:
作成日時:2016年12月22日 1時