検索窓
今日:136 hit、昨日:479 hit、合計:932,638 hit

No.79 ページ31

━━━━━━━━キッド犯行予告時間2時間前


辺りもすっかり暗くなり、時間が近づくにつれて会場の外は賑やかになってくる。

2時間前だとも言うのに一般客は早くも追い出され、会場内は警察官と一組のカメラクルー達しか残っていない状況になる。

私はトイレを行く振りをして上司から少し離れ、Blue.Radyが置いてあるガラスケースに近づいた。


警察官達が私を見るなり驚く顔を見せた


「すみません、少しだけ見てもいいですか?遠巻きにでいいので。」


「あ、は、はい!」

何やら警察官達は私を見るなり挙動不審になっている。疑問に思いつつスルーしてBlue.Radyを眺めた。


━━━━━━━”蒼の貴婦人”…か。

前回の蒼の涙と同じ青く透き通っている綺麗な宝石には違いないが、同じ青色の宝石でもこうも雰囲気が変わるんだなぁ。

蒼の涙は悲しみ…Blue.Radyは…青く凛々しい印象を受ける。


「…見せて頂きありがとうございました。」

警察官達にお礼を言ってその場を離れようとする。

「━━━━━━━あっ!」

床にヒールの先を引っ掛けてしまい、つまづいた私は前のめりに身体が倒れる。

近くにいた警察官達の一人が私を咄嗟に受け止めてくれる。

「だ、大丈夫ですか!?」

「は、はい…。すみません、ありがとうございます。」


ニコッと笑って私はその人にお礼を言った。



警察官は私を見るなりニコッと笑って、どういたしましてと返してくれた。


「あ、あの!すみません!」


後ろから声をかけられ、振り返るとそこにはテレビクルー一組が私にカメラを向けてこちらを見ていた。

「前回、キッドに攫われた方ですよね!お話伺ってもよろしいでしょうか?」


「あー…すみません、警察の方に取材は断れと言われております。今も撮影は…。」


私はやんわりとそう答えると、少し残念そうな顔をされる。

「撮影はしないで、あくまで質問って形でよければ少しだけお答え致しましょうか?カメラに公にはあんまり本来出たくないんですよ。」


そう事情を説明して、少しだけ質問に答えることにした。


ま、そんな露骨な顔されたら流石に…。



私は苦笑いを浮かべながらそう答えると、ご協力ありがとうございますと言われた。

No.80→←No.78



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (898 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2652人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

Kei(プロフ) - 続きが気になりすぎる!!!更新待ってます!! (5月6日 23時) (レス) @page39 id: d6b466aa56 (このIDを非表示/違反報告)
とろろ - いいところで止めないで!続き待ってます! (2023年1月21日 17時) (レス) id: f76190de27 (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 更新待ってます!お願いします!! (2022年9月23日 2時) (レス) @page36 id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
亜莉沙(プロフ) - 続きがすごく気になりす…!!是非お願いします!!!! (2022年5月18日 2時) (レス) @page39 id: 7ba5f4dac6 (このIDを非表示/違反報告)
やっち(プロフ) - 続きお願いします! (2022年4月26日 4時) (レス) @page39 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:アレン | 作成日時:2018年5月31日 4時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。