No.55 ページ7
「あー…思ったより早く気付いたな…。」
呼び出しを受けた私は風見さんに許可を貰い、少し早めに上がらせてもらう。
そして重い足取りで、命令通りポアロに向かって歩いていた。
あの日以来かぁ。あの上司に会うのは…。
謎の心のモヤモヤに私は顔を少し歪めながら、信号が青になるのを大人しく待っていると
「あ、あの！すみません！」
背後から女子高生達に唐突に話しかけられる
「…ん？私？」
振り向いて答えると、女子高生達は私の顔を見るなり黄色い悲鳴を上げる
「やっぱり！シンデレラの方ですよね！！」
「テレビ見ていました！！凄い綺麗でした！ファンです！握手して下さい！！」
「写真一緒に撮ってもらってもいいですか！」
「え！？あ…えっと…。」
私のファン！？てか、シンデレラの方って…。
私は突然のファン宣言に色々と戸惑っていると、女子高生達の声を聞いた他の人達も私をチラチラと見始める
「あー…悪いけどちょっと…パスで…。」
私は苦笑いをして背を向けてその場を去ろうとすると、女子高生の1人が私の後ろからカメラを向ける
周りの人達もスマホで何人か私の許可無しに撮影しようとカメラを向けていた。
…全く、盗撮はやめて欲しいものだ。
私は溜息をついて、シャッターを切られる前に振り返り、持っていたハンカチをサッと手に被せ、そして大きめの青の薔薇の花束を出してみせた
女子高生達と周りいた人達は唐突にマジックを披露した私に、驚きと感動の声を上げた
「お姉さんマジック出来るんですか！？」
「まぁね。すみませんが皆さん、私の撮影は無しで、今日の出会いを他には内緒でお願いします！！当日のお楽しみってことで…ね？？」
私は周りの人達に笑顔を向けると、カメラを向けていた人達はさっと隠し、そして頷いた
「君達もごめんね、対応出来なくて。急いでいるの。これで勘弁してね。」
私は女子高生の1人に花束を渡す。そして信号がちょうど青になったからそのまま歩いてその場を駆け足で離れた。
すぐSNSに上げるのはやめて欲しいものだ。
有名人はこんな思いをいつもしているのかなぁ、大変だなぁと考えながら自分の手を眺めながら歩いた
…まだまだ腕も落ちていなくて安心した。
さっきまでの心のモヤモヤも和らぎ、少しの達成感を味わっているうちに目的地に辿り着いた
「…よし、行くか。」
私は少しの気合を入れ直し、そして扉を開けた
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とろろ - いいところで止めないで！続き待ってます！ (2023年1月21日 17時) (
レス) id: f76190de27 (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 更新待ってます！お願いします！！ (2022年9月23日 2時) (レス) @page36 id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
亜莉沙(プロフ) - 続きがすごく気になりす…！！是非お願いします！！！！ (2022年5月18日 2時) (レス) @page39 id: 7ba5f4dac6 (このIDを非表示/違反報告)
やっち(プロフ) - 続きお願いします! (2022年4月26日 4時) (レス) @page39 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
W.m(プロフ) - とっても面白いのでもう5周ぐらいしてしまいました。更新楽しみに待ってます！ (2022年4月23日 21時) (レス) @page36 id: 63cab791a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アレン
| 作成日時：2018年5月31日 4時
